2009年 100km Walk

 
◆布野 浩子(岡山政経塾 3期生)

岡山政経塾100km歩行レポート
「2009年100キロ歩行」




思    い

 今年の100キロ歩行は,OBがもう一度チャレンジすることを聞いていた。なぜ,あのしんどい100キロ歩行にまたチャレンジするのか・・・(Mばかりだという話はちょっと置いておいて)みんなにどんな思いがあったのだろう。
 私が担当した73キロ地点を2期生の能登君が通過したと,自宅のパソコンで確認した。私は予定よりも早く73キロ地点に向かったが,能登君を応援してから現場に行こうと思い,コースを逆走した。暗くなった道で能登君がわかるか心配だったが,頭にライトをつけ歩いている彼に会えた。「能登君,すごいね〜!!」と声をかけたが,それ以上続けることはできなかった。とても美しいフォームで歩いていて,圧倒されたのだ。
 能登君の思い・・・もしかしたら何か願掛けをしている?結婚?起業?何だ?何だ??と,想像してしまうほど彼の思いの強さが伝わる歩きの姿だった。人の思いとそれが伝わる姿,それを伝える姿,改めてその関係を感じた。


笑    顔
 
 今回で4回目のサポート。73キロ地点のチェックポイント,セブンイレブンでチャレンジャーをひたすら待った。今まではチャレンジャーの頑張りに勇気をもらっていたが,今回はなぜかサポーターの頑張りに心がいった。チャレンジャーが100キロ完歩するためにどんなに心を配っているか,私は一歩下がって様子を見せてもらったような気がする。この100キロ歩行成功のために,大きな流れをにらみつつそれぞれの動きを把握し,必要な所へピンポイントの指示を出し励ます隊長,副隊長。そして疲れ切っているチャレンジャーに笑顔で言葉をかけ伴歩しているサポーター。自分自身も何十キロと伴歩して疲れているだろうに,チャレンジャーに気を配り笑顔で,そう余裕の笑顔でサポートされていた。
 笑顔はなんて素敵なんだろう。ホッとするし,勇気も元気ももらえる。当たり前のことだが,100キロ歩行ではその当たり前のことが身にしみ,大切なことを思い出させてくれる。


岡 山 政 経 塾
 
 岡山政経塾も8年目に入り,仲間がどんどん増えている。日々の生活や仕事をしながらの参加だから,申し訳ないが,顔や名前があやふやな人もいる。しかし,今回の赤いジャンパーは,みんな仲間だと認識できてうれしかった。一緒にがんばれる仲間の存在はとても大きい。当たり前の生活の中に,幸せや勇気や元気が存在すること,人を思う力の大きさ,言葉の重さ,笑顔の力,私にとってつい忘れてしまいがちな大切なことを,感動をもって思い出させ改めて気づかせてくれる存在である。本当にありがとうございます。


終わりに
 今年も感動のゴールがあっただろうなあと想像しつつ,チェックポイントで皆さんとお別れし,息子の野球の試合を見に行った。高校生や中学生が多く集まっている。この子達に素敵な友人の出会いがありますように。どんなに困難なことにあたっても,くじけることなく,共に前へ進める仲間と出会えますように。明るい未来がありますように。そう願わずにはいられなかった。そして,応援にきている人達に,一緒に未来をしっかり考えようね・・・と心の中で言った。私たちの未来への責任は大きいと思う。100キロ歩行を終えたあと,子どもたちの姿はまぶしかった。