2012年 100km Walk
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◆小林 貞彦(一般参加・ゼッケン:126)
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晴れの国 おかやま 24時間・100キロ歩行レポート 2012年5月14日
「2012年 晴れの国おかやま 24時間100キロ歩行に参加して」
ある休日の昼 友人から一本の電話が入った。友人「よう、久しぶり、5月に岡山で100キロウォークの大会があるけど、一緒に参加せんか?」小生「100キロウォークぅ? わしは、あんな体によくない事は、去年で卒業したんじゃ。」40代で長距離ウォークに魅せられ、毎年1回、小豆島で開催される大会に参加してきたが、昨年10回完歩したのを区切りに、体への負担が激しいので、もう止めようと決めていた・・・。
5月3日朝9時30分、友人と共に、旭川の河川敷に立っていた。小生の知る限りでは、本格的な100キロ24時間ウォークとしては、岡山県では初めての大会だと思う。まず、参加者の多さに驚いた。「うお、すごい200人いや300人はいるぞ。こんな大勢面倒見る大会スタッフは大変だな。」と思った。
スタートして気付いたが、若い人が多くペースが速い、どんどん抜かれていく。これがこの大会のペースか・・と漠然と感じたが、壮年の小生にはどうしようもない。「マイペース、マイペース」と心に念じて歩く。11時過ぎに吉井川の河川敷に出る。非常に快適だ。「金八先生」のオープニングシーンが浮んできた。沖田神社を過ぎ西大寺に入る。平坦で歩きやすいのでテンポ良く足が進む。28キロ地点では気温が上昇し汗ばんできたところで「JAはなやか長船店」でイチゴと水の提供があった。ありがたい、イチゴの甘酸っぱさが体に染み渡る。飯井交差点を過ぎると最初のアップに差し掛かる。ペースを崩さないよう慎重に登っていく。このあたりから周りの状況が変わってきた。先行者を、どんどん抜いてしまうのだ。自分の歩行速度が上がっているのか?何度も距離計で確認する。大丈夫、周りのペースが落ちてきたのだ。良くみると、辛そうに歩いている人を見かけるようになった。
40キロ地点は備前体育館だ、はじめて見るが綺麗な建物だと感心した。ここでチョコレート、キャンディとアクエリアスの提供を受ける。飲み物は重いので遠慮し、チョコレート、キャンディを数個ポケットに入れて出発した。
49キロ地点の伊里漁港の手前で日没となり、夜行タスキとライトを装着した。歩いていると沿道の住宅の2階から年配の女性に声を掛けられた。「あんたら、遅いょ。先頭の人は4時間前にとおったんよ。」ずっとガンバレと声援を受けてきたが、遅いと叱咤されたのは初めてだった。しかし、4時間前とは時速7キロ以上で歩いている人がいるか?そうだとすれば、ジョギングか競歩であろう、すごい人がいるものだ。伊里漁港では水餃子とおにぎりの炊き出しを受けた、旨い。非常食にと何やら字を書いたゆで卵をいただいたが、残念ながら字の意味を聞きそびれた。
伊里漁港から閑谷学校に向う。ここからは何度か歩いたコースなので土地勘がある。閑谷トンネルの手前でライトを振るスタッフからコース変更連絡と栄養ドリンクの提供を受ける。いたれりつくせりのフォローに脱帽。閑谷緑地公園では休憩者が多かったのでチェックを受けると直ぐに出発、吉永のコンビニエンスストアーで休憩をすることにした。
吉永から和気へのルートには道幅の狭い箇所があり、何故、照明器具が2つ必要か分かった。トラックが相当な速度で傍らを通過するので、何度か肝を冷やした。23時過ぎに68キロ地点リバーサイドに到着する。ここではリタイヤ者を収容するバスが止まっていた。リタイヤしたときの無念さや脱力感はよく知っている。目を合わせづらいので、俯いて出発した。
79キロ地点JA岡山東低温倉庫に到着し、日付が変わっていた。距離計を確認する。14時間で70キロ歩行していた。キッチリ平均時速5キロで進んでいる。ここまでトラブル無しの良いペースだ。いけるぞ!
新下市交差点を過ぎ、アップダウンにさしかかった時、トラブルは起こった。小さな段差に足が横滑りし、足の裏にピリッと痛みがはしる、しまった!80キロを歩き、熱を持っている足の裏は、きっかけがあれば簡単に肉刺ができる。背中や腰が痛むので、背中を少し丸めて歩く。これではスピードが出ない。友人は小指を痛めたようだ。「100キロは80キロを道半ばとせよ。」長距離ウォークの格言が心に浮かぶ。これからが本当の頑張りどこだ。
大原橋のチェックポイントを越え、いよいよ岡山市内に入る。風が冷たい。江川バス停付近で誘導スタッフから「のこり、3キロです。頑張ってください。」と声を掛けられる。ウソです、まだ6キロ以上あります、でも、ウソでも嬉しい元気がわく。
柳川交差点を左折しラストスパート、途中、体を左右に振りながらロボット歩行している先行者を抜いた。疲れと痛みで思うように動けないのだろう。「ファイト。」と追い抜き際に小さな声でエールを送った。
いよいよ、後楽園ゴールだ!橋を渡ると、なんと、ゴールテープが待っている!!なんという演出!ここまでやってくれるとは「やるな、岡山政経塾!」この配慮に応えなければなるまい、思わず駆け足でグリコのポーズでゴール。
年度末の忙しさにかまけて、説明会に出ることはもちろん、ほとんどトレーニング無しで参加しました。今回、無事快適に完歩出来たのは、声援とスタッフの充実したフォローのお陰です。質・量とも、どこの100キロウォークと比べても負けない、すばらしい大会でした。これから、5月の岡山県を代表するビッグイベントとなっていくような気がします。
小生の長距離ウォーク中毒(通称:ある中)も、まだしばらく続きそうです。本当にありがとうございました。
2012年5月13日 記
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