2012年 100km Walk

 
◆黒崎 廣宣(一般参加・ゼッケン:147)

晴れの国 おかやま 24時間・100キロ歩行レポート             2012年5月18日
『新たな自分に出逢うために』



【参加目的】

@新たな自分に出逢うため

  24時間100q歩行という精神的にも肉体的にも極限状態になった時の自分の限界に挑戦したい。

  そして、その限界を乗り越えた時にどんな景色が広がっているのかを見たかった。

A「やればできる」という達成感を味わうため

  実は2年前にフルマラソンに挑戦したのですが、制限時間内にゴールすることができませんでした。

  ゴールだけはしたいと制限時間を約1時間オーバーしてゴールしましたが、学んだことはありましたが結果を得られず達成感を味わうことができませんでした。(フルマラソンも必ずリベンジします(笑))

  今回こそは必ず時間内にゴールして達成感を味わいたかった。



【参加するにあたって】

 説明会や参加経験者から、仕事や人生と同じで「物・心・体」の準備が大切と聞いていました。

 物…説明会や参加経験者からの情報を元に準備し、後は実際に練習で歩いて必要だと思うものや仲間と情報交換をして追加していきました。

 心…参加経験者の体験談を聞いたり、ルートの視察や歩行スケジュール(距離や時間等)を立てたり、目的の確認、仲間との意識高揚等でモチベーションを高く保っていきました。

 体…休みの日に自己練習(少しずつ距離を増やして)したり、練習会には極力参加するようにして本番に備えていきました。

 練習会ではみなさん早くてついていけませんでしたが、練習会に参加することにより、自分の現在の力を知ることができたし、悔しい思いをして刺激になったし、

 肉体的にだけ見れば、この練習会に参加していなければ時間内の完歩は難しかったかもしれないぐらい、僕にとってはとても大きな力になりました。

 完璧とは言えませんが、上記の通り充分に準備をして本番に臨みました。



【本番】

 フルマラソンで自分のペースを乱して失敗したのでマイペースで歩いていましたが、「ん?待てよ、新たな自分に出逢うのに今まで通りじゃダメやろ!準備も万端やし。」と、50qまでは一緒に参加したペースの速い仲間についていきました。

 正直キツかったですが、仲間と話をしながら励まし合って行けたので、この時本当に仲間の存在のありがたさを改めて実感しました。

 疲労が少しずつ蓄積していき、しんどくなり始めた40q(備前体育館)地点では第一の天使たちが現れました。

 家族と友達、そして会社の部下が応援に駆け付けてくれました。本当に心強かったです!

 そこから、気持ち新たに50q地点を目指して仲間について行ったのですが、自分のペース以上で歩いた代償は大きく、約50qの休憩(第一炊き出し)地点で食べ物が喉を通らないぐらい疲労のピークが襲ってきました。

 サポートメンバーの方々や応援にかけつけてくれた仲間、一緒に歩いている仲間が喉を通らなくても押し込めと言ってくれたのですが、それでも水餃子3つとおむすび一口食べるのがやっと…。

 力が入らない体に、これはヤバイなと心が折れかけましたが、仲間の応援に励まされ、「自分からは絶対にリタイヤせんぞ!ここからは自分のペースでいいから、体が動かなくなるまでは行けるとこまで行こう!」と決めて後半戦に挑みました。

 すると、少しだけですが口にした食料がエネルギーとなったのか、意外にも約70q地点までは思ったよりすんなり行くことができました。

 約70qの休憩(第二炊き出し)地点では、あと30qと思ったらテンションが上がって足を進めることができたのですが、体は正直…。一歩踏み出すごとに関節に痛みや、足がつることが頻繁に起こるようになってきました…。

 そんな時に、ゴツイ顔の第二の天使たちが現れたんです。(笑)

 なんと、会社の先輩や野球仲間が仕事終わりに、しかも夜中に応援に駆け付けてくれたんです。辛い時に仲間の顔を見るとホッとするんですよね。

 体がキツイ時に気持ちが沈んだら負けと思い、気持ちだけは負けんようにと切り替えることができました。

 それでも、後から後から試練はやってきて、80qのチェックポイントを過ぎてからさらに足が前に進まなくなったのですが、仲間の一人のストイックな上司がゴールとのメールが届いて負けてられんとなんとか90q地点まで。

 しかし、体も心も限界と心が折れかけた時に、またもや天使が現れたんです。

 なんと、90q地点のチェックポイントに僕の尊敬する上司(2年前に完歩したので今回はサポートメンバーとして参加)がいるではないですか!

 いつもは鬼のように見えた上司の顔も、この時ばかりは天使の顔にしか見えませんでした!!(笑)

 最後の天使に元気をもらい、残り10qでリタイヤするなんてもったいないことは絶対にしないと強い気持ちで進みました。

 途中、コンビニで店員さんからも応援というパワーをいただき、なんとか、本当になんとかゴールすることができました!!

 いろんな人に助けられて、時間内にゴールすることができ、言葉では表せないぐらい本当にうれしかったです。

 そして、まだゴールしていない仲間たちも無事ゴールし、仲間全員でゴールできたことは何よりも最幸でした!!



【24時間100q歩行を終えて】

今回一番感じたことは、人間は本当に支え合って生きているんだなということです。

 そして、支えてくださったみなさんに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 上記にもあるように、みなさんの支えがなければ、時間内のゴールは難しかったかもしれません。

 24時間フルサポートをしてくださった岡山政経塾のみなさんを始めサポートメンバーの方々、GWという繁忙期にもかかわらず送り出してくれた会社の仲間たち、応援メッセージを送り続けてくれた仲間たち、休みや仕事終わりに応援に駆け付けてくれた仲間たち、一緒に歩いた仲間たち、心配で心配で仕方なかったけど最後まで支え続けてくれた家族、丈夫に産んで元気に育ててくれた両親、そして悲鳴をあげ続けていたけど最後まで付き合ってくれた自分の体に本当に本当に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました!

 この日、足を冷やすために水風呂に入りながら、応援してくれる仲間や家族がいること、当たり前に生活できることがどれだけ幸せか、辛かったことを振り返りながら、何年か振りに男泣きをしました。

 それぐらい自分にとっては過酷な挑戦でした。

 でも、これだけは間違いなく言えます。

 24時間100q歩行に挑戦して、本当に良かったです!

24時間100q歩行、最幸!!

この気持ちは挑戦した者にしかわからないことだと思います。

来年参加したいと思っているみなさん、あなたは幸せ者です。


                                       以上