2012年 100km Walk
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◆沼田 吉貞(一般参加・ゼッケン:95)
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晴れの国 おかやま 24時間・100キロ歩行レポート 2012年5月14日
「晴れの国おかやま 24時間・100キロ歩行」レポート」
はじめに
(1)目的
御塾塾生でいらっしゃる高田尚志様から100kmを完歩された時の、感動や苦しみを熱く語られて、私もその刺激を受け「私も出場し完歩して同じ感動を味わいたい!」と感じました。
(2)結果
100キロ歩行を完歩しその目的も達成しました。皆様に支えられて初めてゴールのテープを切る事が出来ると強く実感しました。
(3)これからのチャレンジャー皆様へ
物と体と心の準備無くしてこの24時間歩行において目的達成はありません。
1.準備
(1)練習会
私は練習会には参加していませんでした。住んでいる場所が児島というとで、練習会と自宅の往復時間も出来れば練習に当てたいと考えて、練習は
いつも自宅周辺でしていました。時速7km程で1時間から1時間半程度を週に2回していました。そして5月3日〜5日の三日間は一日20km歩きました。
(2)大会説明会にて
御塾塾生様の体験スピーチは大変参考になりました。当初私は栄養補給はゼリー状の物を考えていました。それがスピーチでは「吸って食べるゼリー状の物よりも、お米などの炭水化物の方が良い」ということでおにぎりに変更しました。実際に疲れた時におにぎりを食べると、暫くすると力が沸いて来ました。
(3)コースの下見
下見会では「本当にこの長い長いコースを歩き抜くことができるのか」と、とても不安になりました。
(4)道具の準備
・ポシェット
私はリュックサックではなくポシェットで参加させて頂きました。必要な物を取り出す時には、手元から出せるのでとても便利でした。ポシェットの難点は入る荷物の量が少ないことです。
・靴
スポーツショップの店員の方に私の足の形に合う運動靴を選んで頂きました。メーカーはミズノでした。
・ソックス
自己練習で普通のソックスを履いて練習をしていました。長い距離を歩いていると、私の場合は足の親指と人差し指がくつしたの中で擦れて痛くなりました。そこで5本指ソックスを履いて練習すると、痛みは消えました。
・帽子
側面と後頭部に日よけの生地の付いた帽子を用意しました。当日は風が強く帽子が飛んで行きそうになったので、帽子の上にタオルを覆いあごの下でタオルを結びました。
・服装
上着はピチっと体に密着する長袖の黒いTシャツとその上に白の半袖のTシャツを着ました。したは白いトレパンをはきました。夜間でも遠くから見付けなら易いことを意識して服の色は白にしました。
・栄養補給
おにぎりを4つ持参しました。飲み物は自動販売機にて、都度購入しました。飲み物はスポーツドリンクではなく、500mlのペットボトルに入ったコーラをよく買いました。飲む時にはコーラをよく振って気を抜いて飲みました。コーラは一時的に血糖値を上げるので、疲れた時にはとても効果的だと思います。
・歯ブラシ
大会中は常にコーラやおにぎりで栄養補給をしていますので、ゴールした後で近くのお手洗いの洗面台で歯を磨きました。
・コンタクト用品
私は普段からコンタクトを装着しています。ゴールした後に、バスの中で寝る事を想定して用意しておきました。
・お金
1万円用意しました。実際に使ったのは4000円弱くらいだと思います。ペットボトルとおにぎりを買いました。
本番
スタート前
政経塾の皆様と色々なお話をさせて頂きました。とてもリラックスすることが出来ました。

〜沖田神社(10km)〜門前交差点(19km)
とても軽快にあるけました。順位は6位でした。
〜飯井交差点(31km)
足の裏が痛くなりました。歩くペースも落ちていたと思います。
途中に「勝手にボランティア隊」がいらっしゃって、何と足のマッサージをして頂きました。お陰でとても楽になりました。
〜備前体育館(40km)
マッサージのお陰で楽に歩くことが出来ました。しかし山道はとても長く感じました。
〜伊里漁協(49km)
最初の難関でした。再び足が痛くなりました。靴紐の調節が不十分だった為に左足かかと辺りに水ぶくれが出来ていました。
伊里漁協に着いたのは18時40分くらいでした。スタッフの皆様の熱い声援に感動しました。炊き出しの水餃子やメッセージ卵には、体だけでなく心までとても温まりました。
暫く休んで腰や足にシップを貼りましたがこの椅子に座っている間はマッサージをろくにしなかったせいで、足の筋肉が硬直してしまいました。椅子から立つ時には足に激痛が走り、椅子の背もたれに両腕で踏ん張って立つのが精一杯でした。リタイヤしようかと、とても悩みました。
〜閑谷学校緑地公園(58km)
私にとって最大の難関でした。痛い足を引きずりながらなんとか伊里漁協を出て、とてもゆっくりなペースで歩いていました。伊里漁協を出てすぐの交差点にいらっしゃったスタッフの方が私の足をとても心配してくださっていた事を今でも覚えています。
歩き続けていると、本当に少しずつですが一歩ごとに硬直していた筋肉が解れていくのが分かりました。
〜リバーサイド(68km)
筋肉も解れてきて小走り出来るまでに回復しました。今までのタイムロスを取り戻すべく小走りで進み続けました。リバーサイドのチェックポイントで最後の休憩を取りました。この時は足のマッサージも忘れずにしました。それでも次に立った時には筋肉が少し硬直していました。
〜JA岡山東低温倉庫(79km)〜大原橋を超えた歩道(90km)
暗い内にゴールしたかったので兎に角先を急ぎました。
〜後楽園(ゴール)
この10kmは今までの10kmよりも長く感じました。特に最後の3kmはとても長かったです。この3kmは今までを出来事を思い起こしながら歩きました。
皆様が温かく迎えてくださり、皆様が持つゴールテープを切る瞬間は本当に嬉しかったです。
ゴールした時に空は既に明るくなっていました。23位でした。
3.感想
皆様の支え無くして完歩なし。物と体と心の準備無くして完歩なし。諦めない気持ち無くして完歩なし。
岡山政経塾の皆様、ボランティアの皆様に感謝します。本当に有り難うございました。
日記風に感想文
晴れの国おかやま24時間100Km歩行の企画・運営に携わった全ての方、そして、家族に大変感謝しています。本当にありがとうございました。
私はこの大会の前の3連休は東京におりまして、この大会の為に東京にいる三日間必ず一日20km歩くと決めていました。万歩計で3万5千歩程を歩けば大体20km。三日間それを実行し東京から帰ると案の定、ふくらはぎは凄く膨張して、長い距離を歩くには良い状態になっていました。
3日午前10時。
いよいよ大会がスタートし、20km地点まではトレーニングの甲斐があり早歩きで進んでいました。順位も前の方で「これなら行ける!」と思っていました。
30km辺りになると太腿とふくらはぎに痛みを感じ始めました。そして、歩いているとチェックポイントでは無いのに休憩テントや沢山の椅子があり、バナナや水も並んでいて、私はバナナを頂きました。そして「そこの椅子に座ってもいいですか?」と尋ねると「どうぞどうぞ!」と快く応えてくださいました。椅子に座らせて頂き休んでいると、男性の方が「足は痛いですか?」と聞いて来られましたので、私はすかさず「痛いです。足の甲とふくらはぎが凄く痛いです」と答えました。するとその男性は「じゃあマッサージマッサージ!」とそこにいた女性に向かって言い、なんとその女性は私の足全体のマサージを始めて下さいました。「わぁー気持ち良いー」
そこへ、大会スタッフの方の車が来て、私の足をマッサージしてくださっている人達に「政経塾の方ですか?」と問い掛けたのです。するとその人達は「いいえ!勝手にボランティア隊です!」と答えました。私は凄く温かい気持ちを感じ、よい人達だなと感動しました。
何度もお礼を伝えて再びスタート。なんか足が軽い!楽だなあ。よし行くぞ!

それから楽に歩いていたのですが、40km辺りで疲労が増しスピードダウンしました。何故か片方の靴の紐を強めに結んでいた為にかかと辺りが靴ずれを起こしていました。49km地点のチェックポイント手前にしてコンクリートの地面に座り込み、腿をマッサージすると共に靴の紐を調整し直しました。再び歩き始めやっと49kmのチェックポイントに到達。そこでスタッフの皆様に「お疲れ様です!」と大きな声でにこやかに元気付けてくださり、私は「ここまで歩いて来て良かった」と心から思いました。
そのチェックポインとでは、栄養ドリンクやおにぎり、餃子の炊き出しがあり、私は暫く休んでいました。20分は椅子に座っていたと思います。
なんとここからが私にとって地獄の始まりでした。再び歩こうと椅子から立ち上がると、それまではちゃんと歩けたのに、何と両足の筋肉が硬直して痛くて歩くどころではありませんでした。
その場で椅子に両手を置き両腕に力を入れ、上半身で支えて立つのが精一杯で、足に体重移動をすると膝やふくらはぎに激痛が。「足が動かない…
リタイヤしようか…どうしよう…」凄く迷いました。
暫くじっとして凄く迷った結果「ここまで来たんだ。このよろよろのペースでも、ひとまず次ぎのチェックポイントまでは行ってみよう」と決め、痛い足を引きずりながら再び歩き始めました。そして次のチェックポイントでリタイヤするかどうするか決めようと思いました。
再び歩いたことが良かったのか、歩き始めると硬直した筋肉がやがて解れてきて少しずつ普通に歩けるようになり、55km地点辺りでは小走りまで出来るまでに回復しました。
おそらく、49kmのチェックポイントで長く休んだ時に、ろくに腿やふくらはぎをマッサージをしなかったせいで筋肉が硬直したのだと思います。その時に、あの30km辺りにいらっしゃった「勝手にボランティア隊」の方々の本当の有難味に気付きました。「私は皆様に支えられて歩いている!絶対にゴールする!そして休む時はマッサージ!」と決めて兎に角、先を目指しました。
69km地点で休憩した時にはきちんとマッサージをして筋肉をほぐしました。それでも立ち上がった時に少しは筋肉は硬直していました。でも歩けば筋肉はやがて解れ動き出すのも分かっていたのでもう安心でした。
ゴール手前3km辺りからがとても長く感じました。前日のスタートから今までを思い起こしながら歩きました。
3日の朝10時にスタートし、時折、ベルリオーズの「幻想交響曲」を聴きながら4日の朝5時17分に完歩しました。
岡山政経塾やボランティアの皆様の支えが無ければ、私が完歩する事はありません。
皆様に本当に感謝します。そして感動を味あわせてくださり有り難うございました。
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