2005年 直島特別例会
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◆布野 浩子(岡山政経塾 三期生)
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2005年直島例会
去年私はこの直島で「まちづくり分科会」に入ることを決めた。私が入塾した直接の原因は,合併を後押しした事への責任であったが,元々まちづくりを意識したのは,6年ほど前に図書館が欲しいと思って,友だちと10町以上図書館見学に動いたことがきっかけだった。旧長船町にはない図書館が他の地域では,住民や行政の意志でできていることに驚き,まちづくりに興味を持った。去年の直島で卒塾論文のテーマを「図書館からみたまちづくり(瀬戸内市の場合)」にしようと決めた。
しかし,結局そのテーマで卒塾論文は書けなかった。
そして今年の直島。私は6月に「瀬戸内市の図書館を考える会」という会を有志で立ち上げ,合併特例債を使って図書館を作ってもらうように動いている。ちょうど直島の前日にその会の2回目の集まりがあり,市長,議長,議員が多数参加してくれ,図書館建設実現に向けて大きな進歩があったように感じられた。
しかし10人居れば10通りの考えがあり,本当に会を運営していくのはとても難しいと実感していたときだった。私にとってはどうでもいいようなことで注意を受けたり,嫌なことを言われたりして,とても心が滅入っていた。
物事を進めていくとき,どんな形であれ,批判を受けることが多くあるだろう。大きなことをされていればいるほど,きっと叩かれ方も半端でないはずである。それでも物事をおし進めるためには,どういう気持ちで臨んでいけばいいのだろう。私は4人の講師の先生のお話がとても楽しみだった。
どの先生のお話も力があった。石井県議は淡々とした言葉で話をされたが,ものすごいエネルギーと人との会話,対話を感じた。なぜそんなことができるのだろう。村尾先生の行革のお話。「本当にそうですよね。住民もがんばらなくっちゃ!」と握手したかったほど共感できた。また,数字が語る日本の姿もとても興味深かった。加藤代議士のタイムリーなお話もおもしろかった。福武幹事の文化と歴史と普遍性のお話。入塾してから何度か聞かせていただいた普遍性ということを,やっと最近私はなるほどなあと思えるようになった。
私は,先生方が語られる言葉の向こうにある膨大な時間と人とのつながり,人との戦い,きっとあっただろう孤独と,目標に向かっていくための精神力を想像し,感じながら話を聞かせていただいた。どんどん心に入ってくる先生方の言葉は,多くの経験からなる確信の言葉だからこそだと思う。ペちゃんとつぶれていた私の気持ちはどんどんふくらみ,元気になっていった。すばらしい先輩たちがいらっしゃる!!
そして直島例会から2週間たち,私の心に残っているのは「ベネエッセ」である。4人の先生に聞いてみたかった「どうやったら強い心を持って物事を進めていけるのですか。」という質問はできなかったが,私は「ベネエッセ」を心に持とうと思った。
辛くなると「なぜ私はこんなことをしているのだろう。」と思ってしまうことがあるが,私は自分のため,もう少しがんばろうと思えた。
それにしても・・・である。
私はこの岡山政経塾に入塾できて,本当にラッキーだった。こんなにも充実した研修を,あの直島で受けられるとは!!また,講師の先生のお話はもちろんだが,久し振りに会う仲間と話ができて,元気をもらった。仲間もいい!!
もうやめたいと思っていた「瀬戸内市の図書館を考える会」だったが,次の作戦を練っている。瀬戸内市に図書館ができるよう,どう動いたらいいのか地域の仲間とがんばろうと思う。
この機会を与えてくださった全ての皆様に感謝です。ありがとうございました。
それから,私はやっぱり憲法第九条がすきです。日本が誇れる憲法だと思います。自然と一体化したアートがたくさんありましたが,自然も人間も未来も守りたいと思いました。
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