2006年 100km Walk

 
◆北川 あえ(岡山政経塾 1期生)

岡山政経塾100km歩行レポート
「2006、100キロ歩行」




この4年間400キロ(下見を含めれば1000キロかも知れません)を通じ、私はこの行事に物語と歴史を感じています。



立場も、考え方も、年齢も、そして何より体力も違う仲間が、理屈を越え、助け合い、がむしゃらに、ひたすら歩く姿に、100キロなんてなんとばかばかし いというのも分かりますが、サポートするほうも胸がつまり、終った時には、すっかり感動してしまう。昨年も、一昨年も同じシーンを見たはずなのに。ああ だった、こうだったと、何度も同じ話題を交わす参加者の様子も、去年、一昨年、その前と同じ。まるでひとつの部族の誕生を見ているようです。こんな風 に、 助け合って、頑張りあって、感動を共有しながら、信頼感や共通の価値観などを生み出してきたのだなあと、ちょっと、そう、フィールドワークする民俗学者 のような気持ちになってしまいます。



この部族の創世記の一員であり、100キロに参加させてもらうのは大変嬉しいことですが、私自身はそろそろ、100キロサポートも卒業だろうと感じて います。ちなみに『ロード・オブ・ザ・リング』では、主人公フロドと魔法使いのガンダルフ(サポーター)は、最も信頼する旅の仲間に物語の結末を託し て、

なつかしい村から去っていきます。



皆さんの新たな目と足でこれからの100キロをもう一度ひとつひとつ見直していただき、400キロの「物語」に引き続く、「500キロ物語」、 「600キロ物語」と、年ごとにより一層素晴らしいものになりますよう願っております。



沢山の感動をありがとうございました。語り手として多くの人々にこの感動を伝えていきます。そして、皆さんのように、一生懸命生きてゆきたいと思いま す。