2008年 100km Walk

 
◆高畠 信一(岡山政経塾 4期生)

岡山政経塾100km歩行レポート
『4年目の収穫』



○最高の結果
 今回の100km歩行最大のポイントはリタイア者0である。参加者すべての心が折れなかったのは大変な偉業であったと思う。この偉業には意味がある。

○偉業の意味
 1期生から始まったこの100km歩行が7年掛けて目指していた頂きにひとつ到達したのではないかと言うことである。松下政経塾で行われる100km歩行ではリタイア者はいない。われわれ岡山政経塾でも今回は松下同様、リタイア者0はひとつのステージアップであり、1事業の完成形を意味する。なぜなら事業目的に限りなく近い形で遂行させた証がリタイア者0ではないかと思われるからである。勇気と精神力を養うことが100km歩行趣意書に謳われているが、間違いなくこれはクリアされたこととなる。

○3年セット
 今回、私は非常に客観的な視点で100km歩行のサポートをさせて頂いた。この中で感じたのは100km歩行は3年セットだということである。3年セットの内訳はこうである。1年目は100km完歩。2年目はサポート参加。3年目はサポート責任参加である。100kmの奥深さは2年目からにある。サポート参加してこんなにも私たちは歩いているときに守られていたのかと実感し、感謝し、再び恩返しを誓うのである。3年目はサポート隊実行部隊として責任ある立場でサポートを行い、様々な緊張感の中で事業遂行の難しさを学ぶ。これが3年セットなのである。

○4年目の収穫
 この度は3年セットを経て、客観的な立場で100km歩行を側面から見つめ直すことが出来たと思う。毎年、必ず学びがある。万物全てに学びが有るのは当然ですが、100km歩行は年を増す毎に深みがあり、この時期に必ず人生を考え直す良い時間を頂戴している。今回の最大の学びは、利他と利己のバランスについてである。

○利他と利己
 チャレンジャーは利己。サポーターは利他である。チャレンジャーは利己の実現のために勇気と精神力を持ってこれを成し遂げるが、利他なしに利己が実現しないことに気づく。サポーターは利他の精神で受けた恩を返すがごとく、必死に夜を徹してサポートするが、利己のチャレンジャーから元気を貰い、感動を頂く。つまり、100km歩行とは利他と利己の上に成り立ち、一方だけでは成り立たないことの証明をしている。これを現場に置き換えるとするならば、利己的とも言うべき自らの利益を追求する経営は、利他の精神の上に成り立つのである。また、利他の精神でお客様に尽くさなければ、営業利益を得ることはない。利己を追求するためには、決して折れることのない熱意と精神力で成し遂げなければならないが、利他の精神を持ってしかこれを成し遂げるすべはない。このことを忘れずに自らの魂の業を落とすべく幾多の困難を乗り越える精神力を備えたいと考える。

○最後に
 小山事務局長、西原幹事、源サポート隊長以下サポーターの皆様、そしてチャレンジャーの皆様、大変お疲れさまでした。このすばらしい学びを頂戴できましたことを心より感謝を申し上げます。特に永峯先生の完歩というすばらしい結果に震えるような感動を頂戴しました。またリバーサイドにてお会いしたり、道中お声かけをさせて頂いたりしましても、いつも変わりなく強い精神力で明るくお応えいただくお姿に大変元気を頂きました。本当に心から感謝申し上げます。また、すばらしい勇気と精神力、立ち振る舞いに身が引き締まる思いでした。どうかご自愛下さいませ。