2009年 100km Walk
|
|
◆新田 祐子(岡山政経塾 2期生)
|
岡山政経塾100km歩行レポート
「まっすぐな気持になること」
今年も100キロ歩行が終わりました。
過去7年のうち6年参加している私は、毎年100キロのサポート体制や情報提供が充実していることに驚いています。初年度は、日が暮れる頃にたくさんの人がリタイヤをし、サポートは十分ではありませんでした。でもあのとき頑張ってくれた1期生がいるから、この素晴らしいイベントが7年間も続けてこれたのだと感謝しています。
100キロ歩行に参加するということは、ただひたすら100キロを完歩する(させる)ことをまっすぐまっすぐ思い、それを実行に移すことです。
初めて参加したとき大学生だった私にも私なりの悩みがあり、7年経て社会人になってフリーの司法書士として労働に従事するようになった私にも私なりの悩みがあります。また、年を重ねるごとに、人間と接する時、仕事をする時、どうしてもまっすぐな気持でいられる時間が少なくなっていることを感じています。どこか遠慮をしてしまったり、どこか勘ぐってしまったり、どこか面倒くさく思ってしまったり…20歳を過ぎれば成人のはずですが、20歳を(ほんの数年)過ぎた今でも、大人になるということはこういうことかとしみじみしてしまうときがあります。きっとそのうち、しみじみすら、しなくなることでしょう。
ただひたすら、他人が100キロ歩き切ることを応援すること、自分が極限状態に挑み続けて後楽園へ歩いて帰ること、それだけを求めて過ごす24時間は貴重な時間です。私にまだ、こんな心が残っていたのだと感じられた瞬間でした。
100キロを歩き切った人はその人の、100キロ歩けなかった人にはその人の、新記録を打ち立てた人にはその人の、それぞれに合った経験が得られたはずです。私は二度のチャレンジを通して人間の極限状態を知りました。意思に反して真夜中に泣きわめくこと、疲れ切った体に染みわたり即エネルギーに変わるミルキーやおにぎり、眠りながら泣きながら歩けること…他のどこでも経験することができない、まさに極限状態でした。それが今では、私の中で大きな財産になっているのです。
人間の本性の発露である100キロ歩行に今後も携わっていけたらと思います。清々しい感動をありがとうございました。
|
  |
 |
|