2013年 100km Walk
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◆渡部 恵(一般参加・ゼッケン:106)
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晴れの国 おかやま 24時間・100キロ歩行レポート 2013年5月25日
「100キロ歩行を終えて」
昨年歩いた彼からの誘いで参加することになり本番まであと1ヶ月を切った頃、彼と約束をしました。
「100キロ完歩、出来ないなら24時間諦めない」
運動が苦手で体力もない私は周りから完歩は無理だ、半分行けばいい方だと言われていました。実際私もそう思っていましたが言われっぱなしも悔しいのでやるだけやってみよう、そんな思いでした。
本番当日。
とにかく自分のペースを崩さないように心掛け、抜かれても特に気にせず一定のペースで歩き続けました。
30キロを超えた辺りから足の痛みを感じましたがここで立ち止まってはいけないと思い、信号待ちの間で軽くストレッチをし気を紛らせていました。
20時過ぎに伊里漁協に着き美味しいうどんを頂きいよいよ最大の山場へと挑戦です。
前も後ろにも人がおらず真っ暗の中一人で歩くのは心細かったのですが、うどんを食べて元気が出たお陰か思っていた以上に苦しまずに登れました。
閑谷緑地公園に到着しおにぎりを食べていると駐車場にバスが入ってきてリタイヤする人が何人か乗り込むのが見え気持ちが落ち込んでしまいました。それでもまだ自分は歩けると椅子から立ち上がると筋肉が硬直し動けず、ストレッチをしなんとか動かせるようにして出発。一歩踏み出す度に激痛が走りフラフラになりながらもスピードを落とし歩き平坦な道になると痛みは和らぎペースを上げてリバーサイドを目指しました。
土手沿いを歩きながらふと空を見上げると綺麗な星空が広がっていました。朝10時からひたすらゴールを目指して歩き続けて気がつけば日付も変わろうとしている、そう思うと感慨深いものがありました。
リバーサイドに着いたのは0時40分。残り時間9時間で30キロ。時速3キロに落ちてもまだ間に合う。いつしかそんな計算ばかりしていました。最後の休憩として長めに休んだせいなのか、またも立ち上がることができず僅かな縁石でさえも障害となり一歩一歩がとても重く感じました。
時速3キロ出ていたかどうかで歩きやっと76キロ地点のコンビニの明かりが見てきた時、見慣れた姿を見つけました。すでにゴールした彼、わざわざ戻って来てくれたのです。
彼の姿を見た途端涙が止まりませんでした。
次のコンビニから伴歩してくれるというので私は再び歩き出しました。気持ちは少し楽になりましたが、足は相変わらず重くスピードも出せず次のコンビニまで更に1時間かけて到着。
ここから彼と一緒にゴールを目指して歩くことになったのですがすでに疲労がピークに達していた私は彼の少し後ろを着いていくので精一杯。疲労と眠気で意識が朦朧としていて彼の声も遠くに聞こえました。
泣きながら歩き続けるも足の痛みで思うように進まず、痛み止めをもらい服用しましたが全く痛みが和らぐ気配はありません。
残り時間は4時間。これ以上ペースを上げることは難しく足の痛みも治まらない為、85キロのコンビニで泣く泣くリタイヤの電話を掛けました。
わざわざ戻ってきた彼に申し訳ない気持ちで家に帰っても涙は止まりませんでした。
今でも思い出すだけで涙が出てきます。
周りは「85キロ!?すごいじゃん」と言ってくれます。しかしあくまで目標は100キロなのです。私は諦めてしまった、100キロ完歩も24時間歩くことも成し遂げることは出来なかった、残り15キロだったのにあの時進んでいれば・・・
振り返ると後悔ばかりが残る結果となりました。
1番大切な心の準備ができていなかったためにリタイヤしてしまったので来年もう一度挑戦し次は必ず完歩します。
最後に
大会に携わった全ての皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。
皆様に支えられたからここまで歩けたんだと思います。
本当にありがとうございました。
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