2013年 100km Walk

 
◆仲野 隼人(岡山政経塾 12期生・ゼッケン405)

晴れの国 おかやま 24時間・100キロ歩行レポート             2013年5月25日
「感謝の24時間100キロ歩行」



はじめに

  時間の都合で合同練習に一度も参加出来ぬまま当日を迎えました。
フルマラソン、富士山登山の経験のある私は歩くということを正直舐めていました。



スタート

12期生皆とスタートラインに立ちました。
年下であり、ある意味先輩であり、同期である片山君から、昔の自分を見ているようだと意味深な言葉をもらいスタートしました。
その準平くんと祥くんと三人で歩いていましたが、一度挑戦し、リタイアした経験のある準平くんのタイム管理、顔つき、意気込みというかオーラに圧巻されつつ歩いていました。
スタート5キロ程で私はトイレに行きたくなり、三人でコンビニへ寄ると大行列で、五分程待ってくれたものの、ここで二人と別れることになりました。
追いつこうと思いましたが、トイレの順番まで30分以上かかり、心が折れかけました。
しかしそこで10代の美容師と出会い、一緒に歩きました。そしてお爺さんも合流し、一緒に歩きました。

20キロ
トイレ、そして二人とかなりのスローペースで歩いていたのでこのままではまずいので、一人ペースをあげました。
すると中学二年生の魁大という男の子が何も話しかけては来ないけど私へずっとついて来ます。
気のせいかと思い、走ってみると走ったので確信し、話しかけました。
どうやらお父さんとお姉さんと来たものの、二人を置いて一人で歩いているとのことでした。
50キロ行ければそこでリタイアするし、元々やる気はないと聞いた瞬間になぜかこの子を完歩させたいスイッチが入り、歩きつつ熱く語り、ペースの計算をしっかりとし直しました。

30キロ
魁大は足が痛い、しんどい、リタイアしたいと言い出しました。一緒に頑張ろうというのも効果が薄れてきたので、しりとりをはじめると元気になり出しました。

40キロ
魁大と共に到着。
おにぎりがあるという噂を聞いていたものの無くて二人で凹みました。
ここで一回目の着替えと、暗くなるのでヘッドライト、夜行襷の準備をし、再出発しました。
足に痛みが出始めたのもこの頃です。
出発してすぐに暗くなり、心身共にダメージが来ました。
まだ半分もいってないなんて…
しかし魁大と完歩する、そして12期生として恥ぬ様にと歩きました。

50キロ〜70キロ
魁大と共に到着。
魁大にどうする?と聞くと一緒に100キロ完歩すると力強い言葉をもらい少し感動しました。
しかし、ここから地獄の始まりでした。
足に水膨れ、痛み、、、
そんな時に12期生の準平くんや井上から連絡をもらい奮起しました。
10キロ単位で休憩所があり、心が救われました。迎えてくれる方々の笑顔と気遣いに改めて感謝しました。
魁大とペース設定しつつ歩いていましたがかなりキツかったです。
痛み止めも二人とも持っておらず、前後歩いている方に声をかけてわけてもらいつつ、歩きました。一錠を半分に割って飲んだりしましたが持っている人を見つけることが大変でした。

80キロ〜90キロ
足の痛みとペースで時間内ゴールは諦めていましたが完歩は絶対にすると決めていました。
しかし岡山市に入った橋のあたりで、サポーターの方に背中を押して頂き、このペースで行けば時間内に完歩出来ると言われ、火が点き、気合いと根性のみで走りました。(当時の自分の中で)
同時に明らかに私の方がペースが遅いので魁大に先に行く様に厳し目に言いました。ゴールで会おうと言いました。

95キロ〜ゴール
足がつり、マメはさけ、そして激痛の中、残り20キロ走ると決めていましたが、手が痺れて来て、目眩もはじまりました。
ゴールしてからは倒れても良いから、そして、準備不足で申し訳ないと身体に心から謝りつつ、必死に走っていましたが、目の前が大きく揺れ出しこれは限界だと悟り、
「すいません、救急車呼んで下さい。」
とサポーターに声をかけつつ、道に倒れました。すると魁大が心配そうに私のそばに走って来ました。
ゴールは目の前にも関わらず悔しい気持ちでした。
しかし
「あと少し!まだいける!!ゴールするぞ」
と80キロ地点で走り、時間内にゴールする決意をさせて頂いたサポーターに起こして頂きました。そして、ゴールまで肩を借りつつ、共に歩かせて頂きました。
最後の10メートルは
「自分の力でゴールしろ」
と肩から手を離し、自分自身の力でゴールさせて頂きました。
そして小山事務局長、12期生の皆も待ってくれていました。
魁大も完歩しました。
本当に心から私自身の準備不足を後悔すると共に、皆さんへの感謝で涙がこぼれそうになりました。
魁大から
「お兄ちゃんと出会わなければ100キロ歩けなかった。ありがとう。」
と言葉をもらい更に感動しました。
魁大、サポーターの皆様、小山事務局長、12期生の皆様ありがとうございました。
心より御礼申し上げます。



最後に

24時間100キロ歩行で学んだことは一生忘れません。
これからの私の人生にも生かしていきます。
準備、人、地域の大切さを心身で理解出来ました。
来年はサポーターとして、今回支えて頂いた方への恩返しをしっかりとしたいと思います。