2013年 100km Walk

 
◆小坂 翔(一般参加・ゼッケン:427)

晴れの国 おかやま 24時間・100キロ歩行レポート             2013年5月15日
「24時間100キロ歩行レポート」



1.はじめに

 最初は「元々運動不足だし、完歩できるか分からないけど、やれるとこまでやってみよう」という後ろ向きな気持ちも若干ありながらエントリーしました。
 しかし、100キロ歩くことを身内や知り合いに話していくうちに、「無理でしょ。」「歩けるわけないのに、なんで歩くの?」といった厳しい声を多くもらいました。そういった声が、心に火をつけ、「絶対に24時間以内に完歩する!!」といった決意につながりました。また、一緒にエントリーした阿部さん、大西さんと「3人とも時間内に完歩しよう!」と誓い合い、挑戦が始まりました。

2.準備

 参加を表明したのが、3月中旬。本番まで約1ヶ月半ありましたが、公私共に忙しく、練習時間の確保が最大の課題でした。平日は練習時間が取れませんでしたので、土日の夜、娘を寝位かしつけた後に1時間から2時間自宅の近辺を歩行練習しました。その際は、
 ・アップダウンのあるコースを歩く(5km/時ぐらいだったと思います)
 ・平坦なコースを6km/時で歩く
2つのパターンのコースを変えながら練習しました。本番までに練習で歩いた総距離は90キロ弱です。練習会にも参加できず、決して満足できる練習量ではありませんでしたが、今の自分にできることはやったと信じ、本番に臨みました。また、JogNoteというランニング系SNSを練習記録の管理に使用していました。今思うと、本番山越えでかなりの疲労でしたので、アップダウンのあるコースをもっと練習しておけばよかったかなと思います。

 物の準備に関しては、持っててよかった、逆に反省点など簡単に記載します。
  ・おにぎり⇒6個自宅から持参しましたが、バッグがかなり重く、疲労の1要因になっていました。
   お腹が空くことはありませんでしたが、コンビニなどで購入すれば良かったと思います。
  ・帽子⇒首が隠れるものを着用しましたが、日中は首が熱くなることもありませんでした。
  ・サングラス⇒目のトラブルは全くありませんでした。
  ・エアーサロンパス⇒これがなければ100キロ持たなかったと思います。10キロ毎のポイントで
  必ず使用しました。

3.本番

 ・スタート〜28キロ地点
  一緒に参加した大西さんと話しながら6km/時ペースで順調に歩行しました。10キロ地点ぐらいから足に違和感がきていましたが、あまり気にしないようにしました。途中のポイントで頂いたイチゴがとてもおいしかったです。

 ・28キロ〜49キロ地点
  2回の山越えで足の疲労を明確に認識しました。かかとに大きなマメができ、このころから明らかにペースが落ち、痛みに耐えながらの歩行でした。途中で梅干しを何度か食べたのですが、酸っぱさがとても心地よく、痛みが和らぐような気がしました。

 ・49キロ〜82キロ地点
  閑谷の山越えは一歩一歩が重く、しんどかったのですが、58キロのポイントで頂いたチオビタドリンクが効いたのか、80キロ前後まで痛みをあまり気にせずに歩行できました。

 ・82キロ〜ゴール
  瀬戸を過ぎたころから、今までストレッチやエアーサロンパスでしのいできた痛みが一気に襲い掛かり、激痛でストレッチもできないほど足の痛みがひどくなっていました。エアーサロンパスでも痛みは全く和らぎませんでした。
赤磐市のTSUTAYAの交差点で4:00ごろ。残り6時間。普通に歩けば難なくゴールできる時間でしたが、激痛で足を前に進めるのもやっと。「リタイヤ」の文字が頭をかけめぐりました。しかし、リタイアすると、「やっぱり挑戦は無理だった」ことになる。それに、遥か前を行っている大西さん、阿部さんが完歩できて、自分だけ完歩できなかったら、「3人とも時間内に完歩」の目標が達成できなくなる。それだけは絶対に嫌でした。左足は全く膝が動かせない状態になっていましたので、右足のみで足を前に進めて、左足を合わせて運んで・・・、の動作を少しずつ行って、前に進んでいました。途中、何十人もの方に抜かれましたが、「頑張りましょう!」「あとちょっとですよ」など、温かい言葉をいくつもいただきました。足は全く使い物になりませんでしたが、おかげで元気だけは最後まで保ってチャレンジを続けることができました。
 結果、23時間5分で時間内にゴール。先にゴールしていた阿部さん、大西さんと合流し、ビニールシートに倒れこんだあとは痛みで立ち上がることができませんでしたが、頭は晴れ晴れとしていました。

4.最後に

 自分も周りも「無理かも」と一度は思ったことを達成でき、「やればできる」自信につながりました。ただし、今回の挑戦は多くの方のサポートがなければ成し遂げることはできませんでした。事前に様々なアドバイスを下さった11期生の白川さんを始め、多くの経験者の皆様、サポーターの皆様、岡山政経塾の皆様、応援してくださった方々、一緒に歩行したチャレンジャーの皆様、そして家族(娘はよく分からないながらも「パパがんばって」と応援してくれた)。ここには書ききれない方々もいらっしゃいますが、本当にありがとうございました。