2013年 100km Walk

 
◆林 秀幸(一般参加・ゼッケン:489)

晴れの国 おかやま 24時間・100キロ歩行レポート             2013年5月28日
「100キロ歩行に参加して」



1.はじめに

  3月24日、私の勤務するアークホテル岡山にて岡山政経塾の卒塾式が執り行われました。その日休みを頂いていた私が翌日出勤するとロッカーに100キロ歩行の案内が!
 安易な気持ちでしたが翌日に歩けなくなるようならばリタイアする、仕事は優先させることを、上司に伝え参加を決心した。
 大阪出身の私は以前はだんじり祭に参加していたので、体力と気力は自信があったのだ



2.準備

心の準備

1.職場の上司で4期生の小坂さんに、100キロの完歩コツを聞き、下見に連れて行ってもらい、長い道のりを体感する
2.自分には出来る、完歩すると、毎晩寝る前思い込む

技の準備

1.普段自分が歩いているペースを知る
2.目標の時速6kmをiPhoneのアプリを 使い体感する+テンポを覚える
3.時速6kmのテンポに合う音楽を探す
4.実際に音楽を聴きながら時速6kmで歩く

体の準備

 今まで、怪我に苦しんできた私は、足首 膝 腰 股関節に大きな不安があり、 前日の準備として、左足首、股関節と右膝にテーピングをして当日を迎える

物の準備

 靴はマメができないようにと、初心者ランニング用を選び、五本指ソックスを二足、塩サプリメントを用意
 小坂さんから、リュック、ライト、速乾性のシャツなどを借りる



3.いざ出陣


スタート〜40km

 スタートから30km程は友人と一緒に街の風景を楽しみ、話をしながら順調に時速6kmで歩いていた。タバコとトイレを繰り返す友人を途中置いてけぼりにし一人黙々と歩きだすが、山道で大きなスズメ蜂に威嚇され、走って逃げると、右ふくらはぎがツリだした。
 蜂への恐怖と、まだ序盤、他の参加者の目も気になり、痛くないフリをして備前体育館まで進む

40km〜50km

 休憩していると遅れて友人も到着。 私は救護班の方につりっぱなしの右足を診ていただき、針治療を勧められるが、金属アレルギーの為お断り、テーピングでカバーしていただき友人と一緒にコースに戻る。痛みの引かない足は徐々に思う様に動かなくなってきていた
 19:00すぎ 伊里魚協に到着

50km〜60km

 休憩を取り、足をマッサージしていると日が暮れてきたので、身体が冷えないうちに、ライトをとりだしコースに戻る
 2号線のローソンまで進み食事を取ることに。
 この時ゆっくり座って食事をした為か、右足は固まりだした。
 焦ってコースに戻るが、すぐ先の信号がボタン式とは気が付かず、まさかの立ち往生、足は完全に固まった! 恐る恐る歩くも痛みは増すばかりだった
 30分程歩くと一緒に歩いていた友人のペースが落ちだす。同じペースで歩ける程、自分の体力がないと感じていた私は一人先を歩く

60km〜70km

 閑谷緑地公園で30分程休憩をとる
おにぎり一つとお茶を頂いてコースに戻ろうとすると、おばちゃんが前からやってきて「若いんだから持って行きなさい」と、おにぎり10個 ペットボトルの水を一本を振り切る元気のない私のリュックの中につめこんでいただき、栄養ドリンクも手渡され、たくさんの見送りの拍手の中歩き出した。
 リュックは明らかに重くなったものの、軽やかに歩く為に用意した音楽のおかげで、一気にリバーサイドまで進めた

70km〜ゴール

 30分程休憩、救護班の女性の方に右足を診ていただくものの、「私の手に負えません」と、男性にバトンタッチ 私は、「後、30キロ歩けるようにしてほいし」と言うと、その方は「無理です この足は限界です、後は気力で進んでください」と言われ、頭の中でリタイアを意識するが、行けるとこまで行こうと日付が変わる前にコースにもどる。
 単純な私は、準備した曲の中から1曲だけを何時間も飽きずにヘビーローテーションさせていた。コンビニ目指して歩いては休憩し足に鞭打っては歩きだす、気が付くと87km付近まで歩いていた。時計は午前4時、完歩が見えてきた!

 そこから旭川まではゴールが近づいてきた為か無心で歩く、
 夜明け前、このまま旭川沿いを進み、見慣れた風景を進めば後楽園だと感極まっている最中、自分の中で予定していた道が違っていて、中原橋から旭川をそれてスロープを下り見知らぬ道に出た時、心は完全に折れてしまった!少しは進むものの、足は動かなくなり座り込んでしまう
 時計は午前5時半 タイムリミットまで4時間以上あるが一歩が出ない
 どれ位の時間が経ったのか解らないが、何人ものチャレンジャーが抜き去って行った。
 自分の中で色々な葛藤があったが、最終的に出てきたのがプライドだった。
 半端な準備しかしなかった私は、リタイアする勇気も無く、完歩することを心に決めた
 ゆっくだが、一歩、また一歩と、足を引きずりながらゴールを目指した
 悔しさだけが込み上げる中 、午前7時41分無事ゴールテープを切る事かできました




4.最後に

 自身の経験を全て私に教えて下さり、下見まで連れて行ってくださった小坂さん
 何度もマッサージをしてくださった救護班の皆様
 また、サポーターの皆様
 本当にありがとうございました。
 あと、閑谷のおばちゃん、あの時おにぎりを詰めていただきありがとうございました。歩いている最中は重くなったリュックが何度もジャマになりましたが、帰宅し動けないままお腹を空かせていた時、思い出したのがあの時のおにぎりでした
 おばちゃんの温かい気持ちは此処に繋がっていたんだと思いこみ、美味しく頂きました

 100キロの道のりを24時間使い楽しんで歩きゴールを目指す事を目標にして準備していき、もう一度チャレンジしたいと思います

 ありがとうございました