2013年 100km Walk

 
◆今井 裕之(岡山政経塾 6期生 サポーター)
晴れの国 おかやま 24時間・100キロ歩行レポート             2013年5月5日5時
「失敗と経験からしか学べない!」



はじめに

 「こんなに、素晴らしい100キロウォークは、はじめてですよ。
 何てったってサポート応援の人が気持ちいい!ありがとうございます。」

 「これは、歩行というか、動的瞑想ですね。
 こうして歩けるのも、みなさんのサポートのおかげですね。(4:31)」

 「私は、定年の節目に、妻は、今日誕生日の記念にと、友人がプレゼント
 してくれたのです。きついけど、最高の想い出になります。」

 「私が、一番上(80歳)ですから、なんとしてでも、ゴールしなければ、
 ならないんですよ。しかし、これは、はじめての経験です。」

 「この100キロウォークは、ウルトラマラソンとは違うようですね。」

 「私が、ゴールしないと、バラエティ番組が絵にならないんです。」

 「閑谷学校で、お昼寝して、河川敷でお弁当食べるお散歩ツアーだと
 思っていましたが、違うのですね。(笑)」

 「ここまできたら、もうやるしかありません!」

 「まだ、間に合いますか?(7時台)」

「あと、何キロでゴールですか?(8時台)」

「ここから、走ります!(8:31)」

 これらの言葉は、93キロ地点でチャレンジャーからいただいた言葉です。
 今年で7回目の24時間100キロ歩行、自分自身、どのよう学びがあったかまとめてみたいと思います。




1. 失敗からしか学べない!

 私は、これまで3年連続で、チャレンジャー参加させていただき、4回目のサポート参加になります。今年は、大会前日まで、仕事ばかりで、打ち合わせにも、下見にも、情報収集にも、意識が行っておりませんでした。結果、当日は、忘れ物をしてしまい、途中からのサポート参加となり、ご迷惑をかけてしまいました。
 44キロ地点のチェックポイントでは、14:30〜22:00まで、しっかりとサポートさせていただきましたが、次のチェックポイントへの移動中に、睡魔に襲われ、30分仮眠する予定が、3時間爆睡してしまい、24:00〜任務の予定が、27:00からのサポートとなりました。この間、連絡がつかず、班長をはじめて、10区の皆様には、大変なご迷惑とご心配をおかけいたしました。関係者の皆様大変申し訳ありませんでした。
 この失敗から、事前準備不足による弊害の大きさを痛感しました。チャレンジャーの時は、身体の準備、心の準備、物の準備が成果を決めるとされていたので、入念でした。今回、睡眠不足、目標の不明確さ、情報の準備不足がどのような負の成果をもたらすか、身をもって学びました。




2.なぜ、感動とドラマが生まれるのか?

 毎年、毎年、100キロ歩行は、たくさんの感動とドラマがあります。
 「一日一生」という言葉があります。一日を一生のように考え、一日を大切に一生懸命に生きる意をいいます。人生の中で、24時間ひとつの事だけに、夢中になり集中し続けることってあるでしょうか。テスト勉強でも、試験勉強でも、大学受験でも、企業研修でも、部活の強化合宿でも、真剣に集中してやり続けますが、24時間連続では、ありません。この24時間100キロ歩行は、一人ひとりが、参加動機は、どうあれ自分の人生をかけて、1日中、歩き続けます。しかも、真剣に。だから、ドラマが生まれ、感動が伝わり、奇跡が起こり、ます。伝説が生まれます。
 今年も、沢山の感動と勇気をいただきました。100キロ歩行のように、
 「一日一生」の思考と1点集中の行動で、何事も行えば日常の成果が変わってくるのでは、推測しています。この学びを本業と人生に活かしたいと思います。



3.サポートの神髄と奥深さ

 岡山政経塾には、自習自得の文化があります。ですから、自分から、主体的に課題や目的をもって望めば、宝の山のような教育環境です。
 今年のサポートで、4回目になりますが、サポートの奥深さを体感しました。
 チェックポイントの任務地で、チャレンジャーにどのようなサポートができるか、どのような声をかけてあげられるか、どのようにしたら心の重みを軽くしてあげられるか、そして、どのようにしたら24時間で完歩させてあげられるか、基本、決まりはありません。人により、状況により、体調により、環境により、雰囲気により、瞬時に適切な言葉を創造します。身体も心も疲れ果てている93キロ地点では、楽になる呼吸法をお伝えしたり、その人の魂に話しかけたり、エールを贈ったり、心に響きそうな問いかけをしたり、ただその人の痛みを共感し励ましたり、気愛を送ったり、一人ひとりに応じたサポートを心がけました。サポートは、沢山のチャレンジャー心や魂とふれあい、愛おしくなります。あとは、無事、簡保を祈るのみです。
 より深く関わることで、サポートの真髄にふれつつも、まだまだ奥深い無限なるサポートの可能性があるのだと推測いたします。



さいごに

 私は、当日24時間だけのサポート参加でしたが、毎年、この大会を企画立案し、運営準備のチームを組み、度重なる打ち合わせとコミュニケーションを通して、中長期サポートをしてくださっている、小山事務局長、西原幹事、OB関係者の方々、運営にあたられたサポート隊と研究科の皆様、地域の応援してくださる方々、この大会に関係されている皆々様のおかげで、素晴らしい大会が開催されていることに、あらためて感謝の気持ちをお伝えさせていただきます。このような素晴らしい大会を開催していただき、本当にありがとうございました。



追伸

 今回の大会で、一番衝撃的だったのが、視覚障害の方のチャレンジャー参加でした。伴歩の人との二人三脚で、歩き続ける姿には、本当に衝撃を受けました。勇気をいただきました。以前に事故で障害を持たれた方の講演で話されていた言葉を思い出しました。「口は、人を励ます言葉や感謝の言葉を使うために使おう。耳は、人の言葉を最後まで聴いてあげるために使おう。目は、人の良いところを見る為に使おう。手足は、人を助ける為に使おう。心は、人の痛みがわかる為に使おう。」来月から、知的障害者の方々達とお仕事をしますが、こちらが学ぶことが沢山あります。