2013年 100km Walk
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◆内田 康夫(一般参加・ゼッケン:80)
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晴れの国 おかやま 24時間・100キロ歩行レポート 2013年7月11日
「24時間100キロ歩行を振り返る」
24時間100キロ歩行関係者の方々、サポーターの方々、沿道で応援してくださった方々、本当にお世話になりました。
1月の中旬にこの大会のことを知りました。僕はマラソンを趣味でやっていて「24時間100キロ歩行」という見出しを見た瞬間に「出るしかない」と思いました。フルマラソンは何度か完走していましたが、その距離の倍以上の100キロ。これは自分でも想像できない距離感でした。知らないからこそ体験してみたくなりました。2月から自分なりに歩く練習を始めました。ランナーとしては「歩く」という行為に若干抵抗もあったんですが、実際に時速7キロを目標に歩いてみると、時速5キロぐらいでしか歩けませんでした。自分は日頃走っているから時速7キロで歩けると思っていたのですが、そんなに甘くなかったです。本気で歩く練習を始めました。今回参加するにあたり、目標をたてました。1つ目は「完歩」、2つ目は「歩くことをやめない」でした。走って100キロではなく、歩いて100キロなのでなんとか完歩は出来るだろうと簡単に思っていましたが、コースの下見をしてみて100キロと言う距離に圧倒されてしまいました。次の日から、会社まで11キロの道のりを歩くようにしました。帰りは走って帰りました。2日に1度のペースでこの練習を大会本番までの2ヶ月間行いました。日曜日は、ゆっくり30キロ走りました。時速7キロのペースも次第にクリアできるようになり自信もつきました。それでも100キロと言う距離に対する恐怖感だけは大会当日までありました。大会当日の物の準備は目標として「歩くことをやめない」としてたので途中コンビニなどに極力行かなくてすむようにと、おにぎり8個、ゼリー状の栄養補給3個、ブドウ糖、クエン酸の飴それぞれ1袋、スポーツ飲料500×2本準備しました。服装はマラソンの時と同様であと薄手の防寒着のみ用意しました。
大会当日、受付を終えプログラムを読みました。その中に何度も目にした言葉が載っていました。「限界を超え未知の領域に挑戦」です。僕は100キロ歩行を完歩するため目標のペースを時速6キロで最後まで歩くと考え大会当日を迎えました。でも何故か、プログラムを見た瞬間「自分にとって無理のないペースで歩いて完歩したとしても自分は挑戦したことになるのか、限界を超えたことになるのか」と思い直し、目標のペースを最初からいけるとこまで、とにかく全力で歩くに変えました。そして大会はスタートしました。
70キロまではそれなりのペースで歩けました。でもやはり甘くはありませんでした。残り30キロ、足に痛みが出始め、気温も下がってきました。手が思うように動かないくらいに寒くなりました。そして疲れが出始めました。この状態で30キ ロを歩かなくてはいけない。という精神的な苦痛も加わりました。「これが100キロ歩行というものなんだ」今まで経験したことのないとても辛い思いをしながら感じました。しかし歩くことはやめませんでした。ペースはかなり落ちましたが歩く、足を交互に前に出すことはやめませんでした。でも心が折れると言うことはこういうことかと思いながら、かなり気持ち的にも余裕がなくなり自分は完歩できるのだろうかと、不安に思いながらゆっくり歩き続けました。73キロ地点ぐらいゼッケン;356の野田さんと一緒になりました。それまで何度か抜かれたり抜いたり少し話をしたり一緒に歩いたりしていましたが、ここでまた抜かれました。僕は野田さんのすぐ後ろを歩きついていきました。かなり精神的にきつかったのですが、このとき久々に負けられないという気持ちが芽生え、まだこんな力があったんかと自分でも驚きました。もう必死でとにかく離されないように一生懸命、全力で歩きました。83キロ地点ぐらいで、やはりついていけれなくなり、その後も追いつくことはできませんでした。でも、このとき野田さんに良いペースで引っ張ってもらえたことで、少しは自分の限界を超えられたかなと思っています。野田さん、ありがとうございました。その後も何とか懸命にゴールを目指しましたが、かなりゆっくりでした。足を止めるなと自分に言い聞かせながら、ひたすらゴールを目指しました。ゴールが見えた時、ほっとしたのか涙がこぼれました。完歩できた喜びと苦痛からの開放、今まで準備してきた日々を思いながらゴールし、僕の100キロの挑戦は終わりました。
大会を振り返ると時間と順位ばかり気にして歩いた100キロでした。来年また挑戦するかと言うと今はまだわかりません。でも自分自身なんとなく悔いが残ったように思います。70キロ過ぎからのペースダウンやゴールの時に、最後にサポーターの方々へきちんとお礼が言えてなかったからです。次、歩くとしたらその時は今回の経験を生かし反省も生かし、後悔が無いようにしたいです。今回すばらしい体験をさせていただきましてありがとうございました。
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