2010年6月 岡山政経塾 体験入隊 特別例会

 
◆谷 正太郎(岡山政経塾 九期生)

『自衛隊体験入隊レポート』




◇はじめに

 今回、生まれて初めて、自衛隊の駐屯地に行かせていただくことになりました。私は、自衛隊は何をしているところなのかまったく知らないし、考えたこともありませんでした。しかし、今まで知らなかった事を知る、いい機会を与えていただいたと思って、分からないなりに真剣に取り組みました。


◇日本原で

 「日本の安全保障、危機管理の現場に学ぶと同時に団体生活での規律心、協調心を体得する。」という目的で2日間、班で行動しました。
 私が印象的だった矢野秀樹第一中隊長の言葉が2つありました。1つめは「時代が変わって、武器や兵器は変わっても人は変わらない。」と言われてたことです。つまり地球上から戦争はなくならないということで、すこし複雑な気持ちでした。でも現実的に考えるといかなる脅威に対しても、国や国民を守っていかないといけないわけで、日本の人口が減少していく中で、古い兵器を使ってそれを人数でカバーしていくのか、それとも、新しい兵器で人が少なくても防衛力が下がらないようにしていくのか、そして今後、防衛費をどのくらいかけるのか、たとえば、本格的な他国からの侵攻であれば戦車や戦闘機で対応するのはわかります。しかし、新たな脅威であるテロリストへの対応は戦車や戦闘機が必要なのか、テロリストが戦闘機で攻撃してくるのか、という疑問がでてきます。難しすぎて私には答えが出ません。戦争がないのが一番なんですけど・・・
 2つめは「命令があれば、命をかける覚悟はできている。」この言葉はとても強烈で鳥肌が立ちました。実際どういう気持ちで自衛官の方が訓練されているのか疑問でした。しかしこの言葉ですべてが伝わったような気がします。この言葉だけでものすごい価値のある体験入隊でした。


◇最後に

 今回、防衛講和や災害派遣の事、集団生活の厳しさ、仲間を思いやる気持ち、たくさんの学びがありました。そして懇親会では自衛隊の方の素顔も見れました。かたい人という印象はなくなり、気さくで面白い人ばかりでした。私たちはもっと自衛隊の事を知らないといけないのではないかと思いました。
 自衛隊に行く前に小山事務局長が「人生一度は行ってみたほうがいい場所、一度は体験しておいたほうがいい事がたくさんある、自衛隊もそのひとつだと思う。」と言われていました。まさにその通りの体験入隊でした。 貴重な経験をありがとうございました。

       平成22年7月
       岡山政経塾9期生 谷 正太郎