2004年 直島特別例会

 
◆恒本 靖(岡山政経塾 三期生)

直島特別例会
 〜例会担当塾生としての参加〜合宿レポート



 私は今回の直島特別例会の担当幹事として参加させていただきました。
 この経験は普段の日常生活ではなかなか経験できるのもではなかった。それは、一つのイベントを企画し運営していく、いわゆる仕掛ける側としての参加であったことである。約30名の参加者をきっちり時間通りに誘導することの難しさ、紙面上のスケジュールでは思いつかないような出来事への対応の仕方など、たった二日間ではあるが、普通に参加する側では決して得ることの出来なかった経験をさせていただいたことが、自分にとっての一番の収穫である。

 では、逆に今回の担当幹事としての反省点も自分なりに(厳し目に)考えてみたい。
 まず、今回の例会の担当幹事は、自分から名乗り出たのもではなく、「回ってきた」という感覚が少しあること。その為、自分からという主体性に欠け、昨年とあまり変化のない、工夫のないスケジュールの組み方ではなかったか。また、スケジュール自体がタイトで最後が、しりつぼになってしまったことなどが反省点ではないかと思う。

 あと、個人的な反省点として、運営自体に気を遣いすぎて例会そのものを堪能できなかった感が少しあるように思う。しかしながら、講義をいただいた福武幹事、石井県議の人間の大きさに圧倒させられた強烈な印象が残っている。そのなかでも、深く記憶に残っている言葉は福武幹事の「世界中どこへ行っても通用する不変の考え方を身につけよ」また石井県議は「豊かな社会を求めてきた私たちは、いつの頃からか、豊かな社会を築く手段の一つであった経済活動自体が目的になってしまった。そのときから社会は効率の悪い物、不合理なものを排除するようになった」この二つである。一日目はクロード・モネの「睡蓮」を拝見させていただき、二日目は豊島の産廃現場見学。全く相反するような体験ではあるが、これは紛れもなく同じ人間のなしたることであると考えると、正直複雑な気分になってくる。また別の機会をつくり、もう一度ゆっくり直島、豊島に赴き、ありのままに感じて、考えてみたいとも思った。

 我々、人類はどこへ向かい、どうするべきなのか。自分にとって大きすぎる問題かもしれないが、自分が選択した環境分科会を通してじっくり考えてみたいと改めて決意を強くした直島特別例会でありました。
 最後になりましたが、このようなすばらしい経験を与えて下さった全ての皆さまに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。