2012年 直島特別例会

 
◆石川 英知(岡山政経塾 十期生)
岡山政経塾  直島特別例会レポート
『瀬戸内海にあった地球の未来考』



 瀬戸内海に浮かぶ直島、犬島、豊島について、昨年、岡山政経塾10期生として特別例会に参加し、地球の未来だと感じたのですが、今年もこの特別例会に参加させていただき、現代アートとその島々の人達とが織り成す「有るものを活かして、無いものを創る」の結果としてやはり、地球の未来であると再認識しました。
 今回の2日間の滞在でも、海の日が絡んだ連休や、ライブイベントがあったからかもしれませんが、たくさんの若い人や外国からの観光客が訪れていました。そこでは島の住人である高齢者が本当に楽しそうに、それこそ生きがいのように現代アートのガイドをしたり、土産物を売ったりして、訪れる若い人達とふれあって生活していました。

 福武幹事の講演の内容にあった、お年寄りの笑顔あふれる最高の楽園。それを瀬戸内の島々で実現するとのお話は、改めて斬新な発想であり、私にとってまさしく灯台下暗しだと思いました。これからの岡山の未来を考える場合、東京や大阪などと比較し真似るのではなく、この瀬戸内海の島々をモデルに、それこそ競争し、どちらがお年寄りの笑顔(生きがい)をたくさんつくれるかという視点はとても重要な指標として考えるべきだと思いました。お年寄りの笑顔をつくることは、地球の未来、もっと言えばだれもが老いていくのだから、自分の未来に対しての不安の解消になります。

 直島特別例会は、超高齢化の過疎の島々にある現代アートを題材に、「見る、聞く、体感する、考える力を身につける、発想の転換をする」ことを通して地球の未来を考えさせてくれました。そして、直島、犬島、豊島の現地に行くことで、そこには人々を惹きつける魅力があるということを実感、体感できました。
 最後に、この学びの機会を与えて下さった、福武幹事をはじめとするベネッセ財団の皆様、ご講演いただいた伊勢福の橋川社長、岡山政経塾の小山事務局長、諸先輩方に深く感謝いたします。ありがとうございました。