2004年 100km Walk
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◆加来田 博貴(岡山政経塾 三期生)
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「100km歩行反省文」
今回ほどレポートを書くのがいやなことはなかった。なぜか。完歩できなかったからだ。出来ると思って、出来ないことほどいやなものはない。出来ないことが信用を失わせ、自信が失望にもなった。このような状況をいろいろ言葉で飾ると、言い訳にしか見えなくなる。でもこの現実を受け入れなければ、先に進めない。失敗をどう受け止めて今後に生かすか、生かしてこそこの失敗が生きると自分に言い聞かせながら、「言い訳」と思われながらも心の整理、反省をした。
「経験は自信の糧」とは言うが、今回は「経験」が自分を貶めた。過去に35kmナイトハイクの経験があり、睡魔以外足腰の疲れ等の痛みは全く経験していなかった。それもつい2年前、体力的な衰えはそれほどでないだろうし、日々運動もしている。日ごろ運動せずして急にマラソンをするわけでもない、だから「大丈夫」と思った。ゆっくりでも後半勝負をかければいいとも思った。これらがすべて自分を貶めた。「経験」による「過信」である。
これまで、「実績」と言える何かを得るため、一つ一つこなしてきたつもりだった。しかしそこには盲点があった。「自分の力だけで実績を築けていた」と思い込んでいたのだ。如何に人の支えの恩恵を受けていたかを疎かにし過ぎていた。
自分が完歩できなかった理由は、「真の自分の実力とは」に直面していなかったからだと思う。自分の力を、自分を知っていれば、この企画に向けて「何をすべきか」を考えたはずだし、行動したはずだ。またこの企画を行うために多くの方が準備され、そして日夜のサポータに支えられながら歩くにもかかわらず、それに向けての「行動」もがあまりにも足りなかった。舞台を築き上げてくださる方々への感謝を表現するためにも、「礼」を尽くすべきだったと思う。これは決して100km歩行にとどまらないことであり、岡山政経塾、職場、家庭、社会でも言える。
「過信」の怖さをまざまざと感じ、冷静に自分を見つめる大切さを学んだのが、今回の100km歩行であったと感じている。
失敗が、「目に見えない重荷」になったが、これを「真の糧」にすることがこの一年の目標となった。まずは持病の腰痛を治さなければならない。
最後に改めて、本企画の準備そしてサポートをしてくださった方々に感謝します。ありがとうございました。
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