2004年 100km Walk

 
◆山本 泰広(岡山政経塾 三期生)

100キロ歩行に参加して         2004.5.11


 僕の100キロ歩行初挑戦の結果は、24時30分、63キロ地点、87000歩で幕を閉じた。「来年こそは100キロを完歩し、自己の限界に挑戦したい」、これが今の僕の本当の気持ちだ。

 今回、僕は100キロ歩行に参加するにあたり、@24時までに閑谷学校に行く、A仕事や日常生活には支障をきたさない、B楽しく歩く、という目標を掲げた。これら3点の目標は一応達成することができた。23時45分頃に閑谷学校に到着することができたし、次の朝起きた時には動ける状態であった。また、野田さんと布野さんと40キロ地点までいろいろな話題や相談を話し合いながら歩くことができたし、布野さんのご家族や友人の方から厚いもてなしを受けるなど、楽しい道中であった。この間、サポーターの方を始め幹事の皆様方等からの応援や励ましは、とてもうれしく勇気が沸いた。歩いている間は足が痛かったにも関わらず、とてもハッピーで、リタイアした瞬間までは本当に幸せだった。しかしながら、1週間が経った今、楽しさや満足感よりも恥ずかしさや悔しさが心を埋めている。これは、100キロ歩行に対する目標設定に問題があったためであろうと思う。リタイア直後、車で帰路に着く時に3期生の多くの仲間がまだ歩いていた。「がんばってください」と声を掛けたかったが、すごく後ろめたい気持ちがした。なぜなら、僕の足はまだ動くし精神的にもまだ追い込まれている状態ではなかったからだ。実際、秋山さんに「リタイヤしました、がんばってください」と一言声を掛けた。その時、苦痛に耐えながらも「お疲れさん」と素敵な笑顔で応えてくれた言葉を聞いて、なんとも表現し難い気持ちになった。また、先日の例会後の飲み会で、100キロ完歩した方の満足感に溢れる顔をみると、素直に「あんたらすげぇ」と思うと同時に、とても悔しかった。

 現在このレポートを書きながら、小山さんが言われた「100キロ歩行は、自分の限界に挑戦することに意味がある」という言葉を思い出している。果たして僕は、自分の限界を超えることができたと胸を張っていえるだろうか。答えはNOだ。もちろん、周りの方々から支えて頂いたことへの感謝の気持ちや同じゴールを共有する仲間の大切さ、布野講師による岡山の歴史や人生講義等から、たくさんのことを得た。しかし、今回63キロ歩いて自分の能力・体力の限界に僅かながら触れることはできたが、それを超えることはできなかった。自分の能力の内で目標を設定し、それを達成して自己満足に浸る日常の僕でしかなかった。

 自分の目指すように生きていくのはとても難しい。いつも反省ばかりしている。だからこそ、これからは「できるだけ大きな口(夢)をたたいて生きていってやろう、そこから始まる」、そう思った。