2004年 100km Walk
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◆河本 直子(岡山政経塾 二期生)
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「最初で最後の100キロ歩行」
5月3日午前9時すぎ,ゴールの後楽園を目前にした新鶴見橋付近で「えらいね,よくやった!自分!」という気持ちになりました。まさに「自分で自分をほめてあげたい」有森裕子の気分です。100キロという想像できないほどの長い距離,まさか完歩できるとは思ってもみなかったのですが,それには多くの要因があったのではないかと思います。100キロからもう一週間がたってしまいましたが,記憶をたどりつつレポートを書きたいと思います。
特にこれといった練習はしておらず,ただ普段の生活でなぜか10000歩は軽く歩いていたという状況のもと,5月2日午前10時,後楽園を出発しました。車での下見ですら3時間かかった100キロという距離。とりあえず歩けるだけ歩こう,という気持ちで出発しました。
まず身近な目標として,一期生片山千恵美さんの40キロ,というのがありました。昨年,彼女は過酷な労働後という最悪なコンディションのもとでこの距離を歩きました。ということは,規則正しい生活を送っている私は,ここまで到達せねばやばい!という気持ちでした。が,この40キロというのがなんと長いことか。とりあえず気分良く歩けたのは20キロくらいまで,その後はひたすら「足がだるいよー」というぐちとともに歩いていました。彼女はなんで40キロも歩けたんだろう?とかなり強い疑問をもちながら。
それでもなんとか40キロまでは到達できました。それもひとえに一緒に歩いた妹尾映理子さん,片山さんのおかげです。同じペースで気分良く,また話をしながら一緒にがんばれたのは大きな力になりました。しかしペースがあわなくなったらそこから先は一人ででも行かなくてはなりません。一緒に歩いてきた友を置いていくとはなんと冷たい。しかし100キロのためには仕方ありません。
あら,いつから100キロ歩くつもりになったのでしょう。最初は40キロさえきついと思っていたのに。それは,まさに「こんなしんどいこと二度としたくない!!」というとてつもない強い気持ちからです。去年100キロに挑戦され,リタイヤされた方々が今年リベンジされている姿を見て,最初は特に何も思わなかったのですが,次第に「よー二回も歩くなあ」という尊敬というかある意味疑問にもにた気持ちをもったのです。はっきりいって,こんなしんどいこと二度としたくありません。もし途中でリタイヤしても来年もう一回,というのは絶対いやだ!!しかし100キロ歩くまで挑戦せざるを得ないのでは。でももういやだ。何とかして来年歩かなくていい方法は・・・
それはもう,今年100キロ歩くことしかありません。100キロ完歩すれば,無条件で来年はサポーターです。貴重なGWをすべて100キロにささげる,なんてことは今年で終わりです。絶対今年で終わりにしよう!ただそれだけで100キロ歩いたといっても過言ではありません。
とはいえ,100キロ歩けたのは気持ちだけではないでしょう。なんといってもサポーター様々です。チェックポイントなどでのあたたかい励まし&差し入れ,夜は伴走車までついての安全対策,そしてあげくのはてに途中からは荷物もあずけて,まさに身一つでがんばりました。おそらく荷物をもって,また暗い夜道を一人で,という状況では歩けなかったことと思います。本当に本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
それから完歩できた要因として,私の足の裏にはちっともまめができなかったということも大きいと思います。足がだるくて痛い,というのはずっと続いたけれど,そのことはもう歩けない,というほどのことはなくて,気力でなんとか歩くことはできました。そして片山さん直伝のストレッチにより,歩くのが飽きたらストレッチで気分転換&足の疲れをやわらげることができました。
さらに100キロのルートが私のよく知っている道だったというのも大きいです。岡山市内はほぼ私の熟知する道で,まず迷いようがありません。特にラスト10キロに至っては,以前の勤務先&現住所&現勤務先という超ローカルな場所で,「もうここまできたらゴールするしかない!!」といったかんじでした。それと同時に「どうか知っている人に会いませんように」と帽子を深めにかぶって気持ちだけ早足で歩きました。
また,私の性格上,目標が見えると不思議と力がわきおこり,驚異的なスピードで歩くことができたのもよかったのでしょう。自分でもよくわかりませんが,端から見るとかなり変なやつ,ってかんじだったかもしれません。特に目当てのコンビニの看板を見付けた時にはそれまでのだらだら歩きから,超早足になるので一緒に歩いていた人もびっくりです。ちなみに下見の時に考えていた,コンビニでささやかな贅沢をしよう,という試みも,すぐ足の疲れに打ち負かされ,結局コンビニではいつもは我慢する高級おにぎり3個食べたくらいでした。当初の予定では,コンビニごとに買い物をするつもりだったのに。どこにもそんな気力はありません。特に最後は爽健美茶オンリーです。まさに食欲より疲れが勝った瞬間です。
100キロを歩いて,万歩計は148000歩。体重2キロ減。体脂肪はヴァーム効果でおそらくかなり落ちた(と思いたい)というすばらしい結果となりました。ついでに書くと,筋肉痛は思いの外ひどくなくて,多少は変な動きでしたがお風呂もトイレも普段通りできました。が,右足にはかなり負担がかかっていたらしく,今でもびみょーな筋肉痛が続いています。というか負傷なのか?ちょっとあやしいです。(でも普通に歩く・走るはできるのですよ)さらに右足親指になぜか血豆が。口の中の上あたりが痛くてごはん食べるのが大変。後遺症も様々でした。
が,100キロ歩ききった今,言えるのは「100キロ,私でも歩けるんだ」ということ。そして「もう二度と歩くことはないけど,えらいぞ自分!」またそのうち私の歩いた足跡を車でたどりたいです。車で。
来年歩かれる方への伝言としては,
エアサロは必需品
ストレッチは大事だよ
とにかく根性
サポーターは神様
というかんじです。
来年は晴れてサポーターとして参加させていただきます。皆様本当にありがとうございました!!
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