2005年 100km Walk

 
◆安藤 英洋(岡山政経塾 4期生)

「私の100キロ歩行」


「間違えた?」
見覚えのない景色にようやく私は気がつきました。
「どこだよ、八木山って」
おもむろにポケットから地図を取り出す。
(閑谷学校手前のローソンを過ぎたら左に曲がる・・・・曲がってねー)

時すでに遅し、1時間も間違った道を突き進み、当然往復2時間のロス。
私の100`歩行が精神的に終わった瞬間でした。 
ようやく長い下り坂を終え本コースに戻ると 四期生の坂本さんが歩いていました。
一緒に閑谷学校まで登り、もう止めようと思っていました。
登りきって、まだやれるという思いも同時にありました。
でも、一番大きかったのは、ここで止めるのは情けなさ過ぎるという想いでした。

意を決して山を下り、坂本さんと「この次まで」といいながら結局私は73`地点まで歩きました。あの精神状態で、暗闇を一人で歩く勇気はなかったと思います。坂本さんと二人だったからこそ歩けたと思います。ブツブツと二人で文句をいいながら前進するエネルギーに変えました。
そしてリバーサイド前からは小坂さんが車で伴走してくれ、後ろから照らされるライトに明るさ以上に多くの支えをもらいました。
最後にセブンイレブンの駐車場に倒れこんだ時には空も白んで、新しい朝がもうそこまで来ていました。

今回、100`が一体どういうものなのかわからず挑みました。全く想像がつきませんでした。ただがむしゃらに向かっていったイメージです。今回の失敗で全容が見えましたし、各地点で自分がどういったコンディションにあるべきなのかもわかりました。足の裏が弱いこともわかりましたし、歩き方もいろいろ考えました。次こそは!という想いでいっぱいです。
閑谷学校手前のローソンまではベストではないにしろ、全て想定の範囲内でした。
そして、想定外のコースアウト。これが全てなんだと実感しました。
今の自分がギュギュっと凝縮された100`歩行を身をもって体験できたことが自分自身にとって、とても大きな収穫でした。
そして来年、もっともっと多くのことが見えてくる100`歩行であってほしいと願いつつ、2005年のレポートを終わります。