2005年 100km Walk
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◆高畠 信一(岡山政経塾 4期生)
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「一滴の涙」
平成17年5月7日
100km歩行1ヶ月前よりメーリングリストで決意表明が流れてくる度に、私には焦りがありました。年間でも一番忙しいときに店を離れるわけにいかない歯がゆさ。しかし自分も100km歩行への熱い思いの中へ入って同じ思いを共有したい葛藤。これが私の100kmスタートでした。
今回は思いを押し殺しサポーターとして参加を決め、サポーター全体会議へ出席した時、さらに私は重要な事に気が付かされるのでした。100km歩行を無事安全に進行させるための諸先輩方の緊張感がピリピリと伝わってきたのでした。サポーターとして自分は真剣に100kmと向き合えているのだろうか?そんな思いを抱かずにはおれず、最大限のサポートをしなければならないと強く思うようになりました。そして100km歩行当日、私は一滴の涙をみせることとなろうとは・・・。
それは午前3時半ごろ、坂本さんからの一本の電話でした。熊山のセブンでチェックポイントを担当していた私は坂本さんの事が心配になり3時間程前に坂本さんに電話をして激励をしていました。『まだまだいける、がんばれよ〜』。
そして、その3時間後の坂本さんからの電話で『今、リバーサイドでリタイヤした。すまん・・・。ワシ、あんたのところまで行きたかったんじゃけど、すまん・・・。』
彼は2度すまんと言い残し電話を切りました。3時間前に電話したときも相当の疲労があったのは、電話口からも察することが出来ました。そこから10km近く彼が死闘を繰り返した事は、言葉にするまでもありませんでした。涙もろい私にはすでに涙腺をしめる機能などなく、自分の車の中でひとり涙を拭っておりました。彼がリタイヤしたリバーサイドから熊山のセブンまで残り4kmの出来事でした。
私の100km歩行スタートはもう始まっています。感動とは、感じて動くと書きます。もうすでに感じてしまった私は100kmを歩かずにはいられないのです。
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