2006年 100km Walk

 
◆源 真典(岡山政経塾 5期生)

岡山政経塾100km歩行レポート
「100キロ歩行 レポート」



 「人生で、こんなに苦しい思いをしたのは、初めての事でした。」
まるで、完歩したかのような言い方ですが、残念ながら途中、70キロの地点でリタイア、回収してもらいました。おそらく、精神的にも肉体的にも、限界は超えていたと感じます。

 なぜ、完歩できなかったかと考えたら、それなりに練習してきたつもりでいましたが、100キロの前では全く無意味な事であり、全ては自分自身の甘さ、準備不足が原因でした。今、自分が本当に馬鹿じゃないかと思っている事があります。用意していった物を考えると、上着に、Tシャツ、タオル、靴下、ティッシュを一箱、パンパンに詰めこんで、重たいだけの開かずじまいのリュックと、ウエストポーチにテーピング等の小物を入れた、ピクニック気分。肝心の傷パワーパッドやエアーサロンパスを持っていかず、歩きだしてやっと事の重大さに気付き、痛みをこらえながら、「なぜ、今まで経験してきた人達の助言を聞かなかったのか!?」と後悔の連続。

 小学校から9年間剣道をし、足の裏には自身があり、高校ではラグビーで鍛えた足があるので、それなりの自信があったのがそもそもの間違い、それはかれこれ10年以上も前の事。足の裏には水ぶくれができ、膝は腫れ上がり、腰の激痛から、今まで経験したことのない、息が出来なくなるような背骨の痛み。本当に、真っ暗な孤独の中で、死というものさえ考えさせられました。心が折れかけたその時、本当にタイミング良く、一通のメール音が、静かな夜の中で響きました。見ると、息子(龍之介)からの満面の笑みでの「パパがんばって!」という20秒ぐらいの短いムービーメール。見た途端、自分の不甲斐無さと共に、目から涙が溢れ出て、本当に、家族の大切さ、自分が支えられている、一人で生きてはいないのだなという事が改めて実感する事が出来ました。

 このような、つらく苦しい思いをして勉強をさせてくれた100キロ歩行、多くの事を考え、学ばせてもらいました。今まで歩かれた方、同期で完歩した皆様には、心の底から尊敬します。
 西原幹事を初め、幹事の皆様、叱咤激励してくれた小山事務局長、「がんばれ!」と声をかけてくれ、最後拍手で迎えてくれたサポーターの皆様、テーピングを何度も巻いてくれた、一平さん、同じ目標に向かったチャレンジャーの皆様、心配してくれた家族、夜中にわざわざ来て、一緒に歩いてくれた友人達、差し入れしてくれた会社の仲間達、途中、コップ一杯の水あめとせんべいをくれたおばちゃん、(これは、うまかった)   100キロ歩行に携わった全ての人達に、この言葉しか思い付きません・・・     「ありがとう!」
 来年は必ず!