2007年 100km Walk

 
◆江草 聡美(岡山政経塾 6期生)

岡山政経塾100km歩行レポート
「生きていることを実感し、
     生かされていることに感謝した100キロ歩行」




<プロローグ>

 尊敬する義父からすすめられ入塾させていただいた岡山政経塾、そしてそのあとに知った100キロ歩行。「本当に歩くの?」って義父さんそりゃないでしょ・・・
 「自分に負荷をかけて生きなさい。それを乗り越えた先に成長がある」という義父の言葉を座右の銘としてはいるものの、私には100キロの負荷はちょっと大きすぎやしないだろうか・・その先に何があるというのだろうか・・



<3つの準備>

 先輩方のアドバイスを参考に物の準備から入り、過去の100キロレポートを片っ端から読み(これはおすすめ!)、前日に映画「ロッキーザファイナル」を観て心の準備もOK。
体の準備は・・・そこそこ。出産の経験があるのだから何とかなるでしょう!



<母と一緒に歩いた軌跡・奇跡!>
 
 家族の応援を背にいよいよスタートした3日朝10時。しかし5キロ地点ですでに足の裏がつってしまう。「痛い、やめたい、しんどい」は禁句にしようと思っていたので耐えているうちに今度は胃がおかしい。13キロで1回目の嘔吐。家族から胃薬をもらい、野菜と果物を食べ歩行開始。佐藤さん、山口さんについていき30キロ、サポート隊の皆さんの前で2回目の嘔吐。皆さんの心配をよそに胃が空っぽになったためすっきり!と思いきや今度は脱水症状になり、目の前真っ暗、道にふさぎ込んでしまう。

 気が遠くなる直前、飲んでいたアミノバイタルが効いて復活。ところが右足に激痛・・引きずることしか出来ない・・「うそ・・まだ35キロ・・お母さんごめんなさい。私無理かも・・」今は亡き3人の母の「生きたくても生きることができなかった無念さ」を思い、一緒に歩くと決めていた私。そこへ高畠さんの「テーピングしましょう!」の声が!絶妙のテーピングで助けられ歩行再開。母が背中を押しているかのような追い風が吹く。そして約300曲のi-podの中からアットランダムに選曲し流れてきたのがキロロの「未来へ」。母を思う私のテーマソング。まるで奇跡としかいいようがない瞬間だった。絶対に歩く!



<生かされていることに感謝!>

 そのあとは・・日が暮れるにつれ何故か絶好調!舌好調!!
2人で70キロも伴走してくださった木下さん、能登さん、私のおしゃべりに付き合ってくださり本当に楽しかったです。予定より2時間も前に完歩に導いて下さったすばらしいペースメーカです。お蔭様で歩き貫くことが出来ました。そしてサポート隊の皆様、どれほどの時間を費やして下さったか、どれほどの勇気を与えて下さったか、このお礼は来年サポート隊に回ることでお返しさせていただきます。そしてチャレンジャーの皆さん、完歩いかんにかかわらず、私たちは同じ目標に挑戦した同士です。誇りに思います。
家族の、人の温かさが身にしみた21時間55分は、別世界を旅してきた気持ちです。
「私は生かされている。生きることの出来なかった人たちの分まで、精一杯残りの人生をいきよう」100キロの負荷を超えた今、体中湿布に包まれ感謝の気持ちでいっぱいです。