2007年 100km Walk
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◆榎本 尚子(岡山政経塾 6期生)
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岡山政経塾100km歩行レポート
「自分の限界を超えた100キロ歩行」
最初、政経塾では5月に100キロ歩行のイベントがあることを聞いたときは、「そんなの無理」とか「途中でリタイヤするのはあり!?」など、諦めというよりは、「自分にそんなことはできるはずもないし、やる必要があるのか」という気持ちでした。しかし入塾式を迎え、100キロ歩行の説明を受け、いよいよ真実味を帯びてくると「できないかもしれないけど、何もしないで終わるより、できる限りのことはやろう」と思えるようになりました。
同期の方々の誘いもあり、何度か練習をしていくうちに、少しずつ歩けるようになりました。そして心の準備もできてきました。テーピングやライト・靴・服やソックスもできる範囲の物の準備も万端でした。
当日の朝(後楽園まで送ってくれた妹まで)私の周りの人は「100キロ歩く意味が分からない」とか「絶対無理でしょ」などと口にしましたが、そんな言葉を口にされればされるほど「絶対歩いてやる!」と腹をくくる自分がいました。
後からペースダウンしてくることは間違いないと今までの経験で感じていたので、最初はハイペースで行っていましたが、むくみで靴があわなくなり、途中は裸足で歩いたりして、結局サポートの方の靴を借りることになってしまいました。(サポート隊の方いろいろとご迷惑をおかけしました)
歩いているうちに、次第に一人になることが多くなり、自分の内面と嫌でも向き合うことになりました。今までもしかしてもう少し頑張れば成功していたことも「怖い」「無理」「できない」と思って自分からリタイヤしていたことがいかに多かったか、もしかして「負け癖」がついてしまっていたのではと気づきました。事前に同期の今井さんから進められていた西田文郎さんの本「ツキの大原則」のフレーズが頭の中をぐるぐる回りだし、やっと書いていたことの意味がはじめて理解できたような気がしました。
それまで気分も低空飛行だったのが、少し盛り上がってきて、下半身のあちこちに痛みを感じながらも「最後まで歩いてみせる」という確実な思いが生まれました。それからは、途中で携帯に送られてくる友人からのメールに返事を返したり、進捗状況をミクシィにて更新したりしながら、良いペースで歩くことができていました。
と ころが備前体育館でメンテナンスを受け、伴走の上田さんにサポートしてもらいながら、がんばって歩いていこうとしていたところに、親族の急逝の連絡がはいりました。その時点でやむを得ずリタイヤを決めました。
今回100キロ歩行に取り組んでみて、途中でリタイヤすることになったけれど「どんなに高いハードルでも越えるための準備をすれば不可能ではない」と感じました。そして次の日、偶然コースを通過し、改めて自分がどれだけのことをしたのかを実感し感動しました。
ただ、その後MLで、100キロ完歩された方の発言を読んでは歩ききれなかったことに落ち込み、打ち上げで心の底から楽しめないことに苛立ちを感じました。ただ、40キロでも自分ができなかったことに対して、自分なりに心と体の準備を進め、取り組めたことと、自分の弱い部分と向き合えたことは大きな収穫であり、それを支えてくれた家族や友人のありがたさを実感できて非常に貴重な体験ができたと思います。
来年また1から100キロを歩くことになります。実は不思議なことにわくわくしています。早いうちから準備にとりくんでいこうと思います。6期生のみなさん、当日のサポート、よろしくお願いします。
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