2008年 100km Walk

 
◆小河原 房恵 (岡山政経塾 7期生)

岡山政経塾100km歩行レポート
「100キロ歩行を終えて」




『まるで私の人生のようだった100キロ』
 100キロ歩行を終えて改めて振り返ると、まるで24年間歩んできた自分の人生そのものだったような気がします。24年間の私の人生とは、準備不足、勉強不足、努力不足、気分屋で計画性がない、人を頼りにし、自分で困難を乗り越えようとしないところが特徴です。100キロ歩行は、自分という人間と真剣に向き合う良い機会だったと思います。そして、100キロ完歩という、自分の力以上のことができたのは、多くの皆様のお力添えがあったからだと感謝をしております。一緒に歩いて下さったサポーターの方、10キロ地点ごとに待って下さっていたサポーターの皆様、車から声援を下さったサポーターの皆様、臭い足を手当てしてくださったサポーターの皆様、私の人生は多くの人に支えられていることを実感しました。皆様に感謝しております。私は、一人で生きているのではない、当たり前という言葉は存在しない、誰かが影でいつも支えてくれている、私は多くの人によって活かされている、だから、謙虚さと感謝の気持ちを常に持ち続けなくてはならないことを学びました。

『30キロ地点での分かれ道』
 一番苦しかったのが、20キロ地点から30キロ地点。暑くて何度も吐き気に襲われ、頭の中では、リタイアした時になんて言い訳しよかと考え続けていました。都合の良い言い訳は思い浮かばず、もうダメだと思った時、30キロのチェックポイントに集まって下さっていたサポーターの皆様が遠くから見えました。私はこの時、「100キロ完歩できる」勇気があふれ出てきたことを今でも覚えています。あの時、皆様に出会ってなかったら、きっと歩けていなかったです。

『ラッキー』
 運も実力と言うが、心が折れやすいと言われている地点に限って、トイレに行きたくなる私は本当にラッキーでした。究極にトイレに行きたいがために、足が痛いことも、体が疲れていることも忘れ、夢中でトイレをめがけてスピードを出して歩くことができました。ラッキーで苦境を乗り越える、まさに私の人生そのものでした。

『仲間のために何かを成し遂げるとは』
 ゴールをした瞬間、「7期生全員ゴールしました」と言う声が聞こえました。その時初めて自分が7期生の思いを叶える重要な鍵だったことを知り、改めて責任の重さを感じました。7期生の嬉しそうな顔を見た時、初めて100キロ歩行から逃げ出さずにゴールできて良かったと、心から思いました。自分のためと思えば、甘えが出て諦めてしまいまがちです。しかし、仲間のためと思うと、信頼という絆、責任という緊張で甘えなど言っている場合ではありません。ゴールの瞬間、その意味を体で感じました。

『やはり、後悔が残ります』
 今回、100キロ完歩はしたもののやはり後悔が残ります。サポーターの皆様のお力を借りて最後まで歩くことができたことはこの上ない幸せです。一方で、この100キロ歩行に対する自分の思いの入れよう、取り組む姿勢があまりにも未熟だったことを後悔しています。結果に見合うだけのプロセスがない以上、私にとって100キロ完歩は自分の限界を超えていないことになるのかもしれません。私にとって、100キロ完歩したという事実が持つ本当の意味での「責任」をずっと背負い続けて過ごすことが、本当の意味での私の限界への挑戦だと思います。

『最後に・・・・』
感謝。皆様に感謝。本当に感謝。こんな私を見捨てずに最後まで支えて下さって本当にありがとうございました。過去の自分から逃げないで今の自分を見つめ直し、そして未来の自分を描くことができた今、サポーターの皆様がして下さったように、自分のためだけではなく、周囲の人と調和して何か差し伸べることができる人間になりたいと思います。

                2008年5月6日