2009年 100km Walk

 
◆春名 宏司(岡山政経塾 6期生)サポート副隊長

岡山政経塾100km歩行レポート
「感動と感謝の24時間」




事前準備

 私たち6期生にとって3度目となった24時間100キロ歩行。
 今年の100キロ歩行は、私たち6期生がサポート隊を仕切らして頂く番です。私に与えられたのは、サポート副隊長という役割でした。

 100キロ歩行は、過去6回の開催を重ね、チャレンジにおいてもサポートにおいても先輩方から受け継いだノウハウが蓄積されていき、より充実したものになってきています。
 そういった意味では、過去のノウハウの上に立って準備していけばいいのですから、産みの苦しみはありませんが、今回7回目になる100キロ歩行が、岡山政経塾の学びの場としてどのような形になるのが一番良いかを考えることが、私たちサポート隊の100キロ歩行への取り組みの始まりでした。

 サポート会議において議論を積み重ね、「すべてにおいて自己責任で取り組み、過剰サポートはしない」、完歩もリタイヤも全て自己責任、どちらにしても得られるものはある、チャレンジャーが安心して、安全にチャレンジできる環境を整えるということが私たちの方針となりました。

 また、サポーターとして参加される塾生も過去最多を数え、スムースなサポート体制の確立と、参加される方が気持ちよくサポートしてもらえるように、シフトの作成には熟考を重ねました。

 そして、当日起こりうる出来事に対応できるようシミュレーションし、対策を講じました。

 先輩方が積み上げられたノウハウを元に、修正点を探し、できる限りの準備をやったつもりでしたが、当日が近づくと不安が出てきます。

 私は、下見会には参加できませんでしたので、不安を消せればと100キロコースを改めて見に行き、津田永忠のお墓で安全祈願をし、当日を迎えました。



100キロ歩行当日

 今年の100キロ歩行も、様々なドラマが生まれました。

更 新不能と思われていた昨年の記録を更新した2人のチャレンジャー、痛みに耐えながらそれぞれの思いを胸に完歩したチャレンジャー、残り2キロを17分で駈け抜けタイムぎりぎりにゴールしたチャレンジャー、時間内に100キロ完歩出来ないことは承知の上で24時間歩き続けた5人のチャレンジャー、突然の体調不良によりリタイヤを余儀なくされたチャレンジャー、リベンジを掛けての再挑戦も無念のリタイヤとなった2人の先輩チャレンジャー。

私は、100キロ完歩することは、あくまで手段であって、100キロ歩行の目的は、限界を超えても自分に負けずに挑戦し続け勇気と精神力を養い、感動と感謝の心を実感することだと考えています。

今年のチャレンジャーも様々な苦痛と戦い、決して自分に負けなかった素晴らしいチャレンジャーでした。

 そして、サポーターも、チャレンジャーのために一丸となり常に温かく、時に厳しく最善のサポートをし続けた素晴らしいサポーターでした。
 チャレンジャーのピンクのTシャツ、サポーターの赤いジャンパーは、顔が分からない人でも、お互いを認識でき、安心感と一体感を生んだと思います。
 ただ、サポート副隊長としての役割上、終盤の限界を超えて歩く多くのチャレンジャーの姿も、限界を超えてたどり着いたゴールシーンも全く見ることができず、今回の100キロ歩行が終盤どのように締めくくられていったのか、実感することができず、終わった気がしていませんでした。

 しかし、今までにアップされたレポートを読んでチャレンジャーの100キロ歩行に懸ける思いや、道中の様々な葛藤を、サポーターがどうようにチャレンジャーと関わったかを知るうちに、そして先日放送されたOHKのスーパーニュースを見て、各チャレンジャーのゴールシーンやサポーターの見事なサポート振りをこの目で見ることができ、ようやく今年の100キロ歩行が終わった気がします。

 本当に素晴らしい100キロ歩行だったんだなという確信と感動を実感することができました。



まとめ

 今回改めて、100キロ歩行の先には、魂から湧きあがってくる感動と感謝があることを理解できました。

 その100キロ歩行にサポート隊副隊長として深く関われたことは、とても光栄であり、大きな学びを得られた数ヶ月でした。

 また、サポート隊長・仲達大樹の成長の過程に近くで関われたことを、嬉しく思います。サポート隊のメンバーとは、最高の仲間として絆を深められたと思います。

 この岡山政経塾の伝統行事が、たくさんの方々の思いに支えられ、多くの気付きをくれる素晴らしい行事として、更に進化していくことを願います。
そして、「地域から日本を良くしていく」という岡山政経塾の理念に向かい、100キロ歩行同様に、塾生が一丸となって更に研鑽していければと思います。

 最後に、100キロ歩行を支え続けて下さっている西原幹事、小山事務局長、100キロ歩行に関わった全ての皆さんに深く感謝致します。