2009年 100km Walk

 
◆三宅 雅(岡山政経塾 5期生)

岡山政経塾100km歩行レポート
「自己との対話」




 かつてのイギリスの名宰相ウィンストン・チャーチルは、多くの示唆深い言葉を残しました。

  「絶対に屈服してはならない。絶対に、絶対に、絶対に、絶対に」

 これは第2次大戦中、ヒトラー率いるドイツ軍の前にイギリスが苦戦していた時期、不屈の闘志で国民を鼓舞しつづけた言葉と言われています。

 24時間100km歩行の場合、立ち向かう対象は100kmという距離自体であり、自分自身です。24時間もの長時間、とりわけ中盤以降の限界に直面した自己との対話は、得難い貴重な経験であったと思います。

 今年は体調と仕事の都合で、十分にはサポートには関われませんでした。しかし、バイクでコース沿いにチャレンジャーを追いかけるだけでも100kmという尋常ならざる距離を再確認しました。自分が歩いたのは3年前のことですが、コースの場所々々でその時、自分がどんな状態で、誰と語り、何を思っていたか、不思議なほどに鮮明に思い出しまた。そして(ギリギリながら)よく24時間で完歩出来たものと改めて感慨に浸りました。

 加えて今年はOB完歩者からの再チャレンジという、新しい流れが出来ました。100km歩行に求めるものは人それぞれです。しかし、何らかの壁に立ち向かった時、自分とのギリギリの対話が必要な場面は誰の人生にも何度かあるでしょう。そうした時の自己の『状態』の再確認の場としてこの試練に挑むのかも知れません。

 今年見事に自己の目標を達成したチャレンジャーの皆様には心から祝福を送らせて頂きます。そして、残念ながら目標を果たせなかった方々の来年の再起に大いに期待したいと思います。

 24時間100kmm歩行に携わった事務局、実行委員、サポーターの全ての皆様、無事故無違反の完遂、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。今年も、この言葉で締めくくります。

  「この良き伝統が、より良く、無事息災に続きますように」