2010年 100km Walk

 
◆竹内 健一(岡山政経塾 4期生)

岡山政経塾100km歩行レポート
「2年ぶり5回目の100q歩行に参加して」




1.2年ぶり5回目の意味
 チャレンジャーとして2回、サポート隊として2回参加したこともあり、昨年は欠席させていただき、会社の仕事に参加しました。今年は途中からになりましたが、5回目の参加をしました。最近なかなか政経塾の活動に参加出来ていない事に加え、100キロ歩行の参加も1年空きましたから、政経塾の方で面識のない人が多いです。
 その中でどのように100キロ歩行が見えるのか、そんな事を考えながらの参加でした。「2年ぶり5回目の甲子園出場」の学校だとまだまだ新参者ですから、フレッシュな気持ちで参加した事は以前と変わりません。


2.慣れてきても感動に変わりはない
 備前の体育館あたりから参加し、チャレンジャーには出来るだけ多く声をかけるようにしました。素直に喜んでくれる人、辛いのに笑顔を見せてくれる人、足を引きずっている人、泣きながら歩いている人、チャレンジャーの家族…多くの人を見ていると、今までと変わらず、感動しました。


3.一生懸命には心が動かされる
 なぜ、感動するのか?その理由の一つは、チャレンジする人、サポートする人が「一生懸命」だからだと思います。オリンピックなどもそうかも知れませんが、一生懸命にひた向きに頑張っている人を見ると、心が揺さぶられ、「その人を応援したい」「その人を助けたい」と思います。
 これは仕事や生活で出会った場面でも同じです。本気で頑張っている社員、本気で頑張っているお客様(先生・生徒)、本気で頑張っている家族は何が何でも応援したいと思います。心を新たに自分自身も一生懸命頑張りたい!また一生懸命頑張っている人を応援したい!一生懸命頑張る仲間をたくさん作りたい!そんな風に思える1日でした。


4.過去の自分と重ねることで初心に帰る
 なぜ、感動するのか?その理由のもう一つは、自分自身が同じ経験をした事があるからだと思います。今でも閑谷学校への上り坂や、東岡山駅から高島への直線を通ると、気持ち悪くなり、竹田橋を超えたところになると胸が高まります。そして、自分と重ねながら応援をしつつ、自分自身の100キロ歩行を思い出すのです。
 誤解をおそれず書くと、ひょっとしたら100キロ歩行で新たに学ぶ事の量は慣れてくるにつれ少しずつ減ってきているのかも知れません。しかし、必ず自分自身の100キロ歩行を思い出し、あの時に学んだ多くの事が思い出されます。初心に帰る事が出来ます。
 普段の生活において、「いかに自分自身の経験を踏まえてモノを考えることが出来るか」というのは大切な事ですが、「過去の経験と重ねることで自分を呼び起こすか」という視点を感じた1日でした。


5.火事場のばか力はあるのか
 今回いただいた多くの感動の中でも、最後にゴールされた栗原さんの頑張りは特に大きな感動でした。私は86キロ地点の担当でしたが、あの時点までのラップタイムを見ると、正直厳しいかもしれないと感じていました。しかしサポート隊長の池田さんは「どうしても栗原さんを時間内にゴールさせたい!何とかゴールさせてあげたい!ゴールの感動を味わってほしい!」と何度も噛みしめるように言われていました。そして的確な指示を様々な人に出されていました。これも一つの感動です。
 竹田橋の前から私も伴歩しましたが、そのスピードにビックリしました。私と河本さんはついていけないくらいのペースです。「火事場のばか力や…」とつぶやきながら伴歩しました。ずっと伴歩されている方はおそらく濱本さんだったと思います。濱本さんは「火事場のばか力」を引き出すために、色々な声をかけずっと歩いています。これも一つの感動です。
 能力とは鍛えるものと、引き出すものがあり、これは自らが引き出すことに加え、他から引き出されるものがあると思います。火事場のばか力を目の当たりにし、自分自身のその力を引き出し、そして誰かのその力を引き出す仕事が出来たらいいなぁと感じました。


6.9期生の賀門先輩の完歩
 9期生の賀門さんは、私の会社の先輩で新入社員のときから面倒を見てくださっています。今回、完歩された事は本当に嬉しかったです。賀門さんの歩きを一言でいうと「敵は己なり」でした。ほとんどの時間を一人で歩き、ほとんどの時間を同じペースで歩き、そしてサポーターには笑顔でこたえ、辛い顔を見せませんでした。賀門さんの人柄が表れた歩きだったと思います。本当に格好良かったです、おめでとうございました。


7.政経塾における100キロ歩行とは?私にとっての100キロ歩行とは?
 「限界を超え、未知の領域に挑戦し、勇気と精神力を養う」・・・これが100キロ歩行の目的として謳われていると思います。また100キロ歩行は通常の例会などとは少し趣が違うプログラムともいえます。しかし、このイベントだけ頑張って目的は達成されているのでしょうか?
 実は今後の政経塾としての活動、あるいは各々が持っている仕事や領域に戻ったときに発揮されて、はじめて目的は達成されるのではないでしょうか?入塾して間もなく始まるイベントであり、一体感があり、達成感もあるイベント、素晴らしいイベントだからこそ、その後の活動が大切なのではないでしょうか?
 私は4月から新しい仕事をしています。毎日分からない事に出会い、周りに助けてもらいながらやっています。お世話になっている、熊本のある先生から、「私も4月から新しい仕事で毎日恥をかいている。失敗は挑戦した証だから、おおいにチャレンジしようじゃないか?どちらが多く恥をかいたか競争しよう!勇気を持って挑戦しよう」と励まされました。今回の100キロ歩行で学んだ事を活かして、様々な事にチャレンジしたいと思います。そして今よりも成長した自分になって、来年の100キロ歩行サポートに参加したいです。

西原幹事、小山事務局長をはじめ、関わられた全ての方に感謝します。
ありがとうございました。

                    以上