2010年 100km Walk
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◆佐藤 俊輔(岡山政経塾 7期生)
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岡山政経塾100km歩行レポート
『100Km歩行のサポートを振り返って』
今年の5月2日、3日と岡山政経塾恒例の100Km歩行が開催された。本年も多様な職種、経歴等もつ9期生を中心として約30名弱の塾生が100Km完歩を目指して全力を尽くした。
私は、一昨年100Kmの歩行者として、昨年、今年はサポーターとして計3回目の参加である。しかし、昨年と今年では同じサポーターとしての参加であるが役割が少し異なっていた。昨年は伴歩が中心であったが今年はコースの過程にあるチェックポイントでのチェック係であった。私の担当は同期吉冨さんとともに備前市中心市街地に近い45Km地点の「松本橋」と後半の主要ポイントである「リバーサイド」の次の地点にあるコンビ二の「松木セブン」(73Km地点)であった。
後楽園でスタートする歩行者を見送ってから、明日の歩行が終わるまでは長い1日(24時間)になりそうだと考えていたが、途中の先々で歩行者を応援していると結構なスピードで時間が流れて行った。一昨年の歩行経験からこの付近ではどのように感じていたのか、どの程度つらい思いをしていたのかが理解できるため思わず、応援には力が入る。好天に恵まれて100Km歩行を開催できたのはよかったが、どんどん気温が上昇し、歩行者にとっては過酷なものとなった。しかし、昼間脱落するものはおらず、9期生の根性を垣間見ることができた。
夕方、先頭が主要ポイントである備前体育館に近づいているということで「松本橋」に移動、スタンバイした。近くには米屋さんがあり、敷地の端を使わせていただいたのだが、店主とその家族の方には非常に親切で温かいお声をかけていただいた。既に10年近くを数える100Km歩行が地元の方々に有る程度認知され、受け入れられているのだということを知り、嬉しかった。歩行者の状態は様々であった。まだまだ余裕が感じられる者、苦痛に満ち満ちている者。こちらとしてはただただ相手の心に届くような声をかけることしかできなかった。何といってもこの歩行はレースではなく、自分との闘いが目的なのだから。
最後の歩行者が通過してから「松木セブン」に移動した。この地点はほぼコースの4分の3に当ることからここを早目に通過すると精神的にも相当楽になる地点でもある。昼間と対照的に夜間は冷え込んだため歩行者を待つのもそれなりにつらいものがあったが、遠くからホタルのように歩行者のライトが近づき、その姿がみえ、こちら側が声をかける時には、相手方の心細さ、心身に突き刺さる疲労に一服を与えることができればと願うとともに歩行者が声を返してくれたときはこちら側も喜びをもらった。私がいる間、何人かはさすがに通過できなかったが、自分の限界を超えひたすら歩を進めている姿、また、伴歩によって歩行者を励ましているサポーターの姿は毎年恒例ながら心を打つ。
5月3日、午後10時前、昨日のスタートからもうすぐ24時間である。既に大半の歩行者はゴールして芝生の上に横たわっている。何人ものサポーターに囲まれながら最終24時間以内完歩者が到着。その後10時となり何人かは完歩できなかったが上々の成績で本年100Km歩行は幕を閉じた。
今回、昨年とは違った役割でサポーターとして参加し冷静、客観的に例会、歩行者をみることができた。そして、100Km歩行のすばらしさを再認識させられた。また、全国には100Kmを走るマラソンはいくつかあるが政経塾の場合、スポーツではなくあくまでも精神修養の一環であり、その目的は今年も十分達成したのではないだろうか。これからもずっとこの名物例会が続くことを願うとともに、微力ながら一員として今後も支えていきたいと思う。
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