2010年6月 岡山政経塾 体験入隊 特別例会

 
◆藤原 弘憲(岡山政経塾 九期生)

『誇り』




1.[はじめに]

マスコミ報道や政治判断により、振り回されているように感じる、自衛隊の方々の本音を聞けるのではと思い、ワクワクしながら準備をしている自分がいた。

2.[基礎教練]

自衛隊にとっては、当たり前の事ですが私は素人。
初日は、指示に対して頭で考えながら戸惑いながら行動していたけど、二日目になると不思議な物で、自分でも驚く程、自然に体が動くようになる。
目の前に建物があっても前へ進め!!と号令がかかれば自然に躊躇無く指示に従う自分が居た。
そこで重要に感じたのは、指示者の責任!!しっかり状況を把握して隊員に指示しなければ隊全体が危険にさらされる事になる。
隊長、リーダーになる人間は常に、責任を持って行動、指示をしなければならないと強く認識させられた。


3.[GP討議、防衛講和]

入隊式の時に中隊長が言われた言葉「10人居れば10通りの考え方がある。個々に得意な事がそれぞれあり、それを如何に汲みとって一つに纏める事が出来るかという事」
GP討議は3班に分かれて各グループで、あらかじめ出されていた4つの課題について3時間で一つに意見を纏め、他の班からの質疑応答に対して自分達の主張を論破する事が言い渡された。
私の班は8人で集まりOB参加者も居た。各自、持参した課題についての見解を見てみるとやはり、多種多様だった。1番ずれてたのは私の意見で、私は憲法改正の視点で意見を書いていたので周りの方々とは擦り合わない。しかし、じっくり話あって見ると言葉は違えど、個々の目的意識は一緒という事に気づかされ、班としての目指す物が見えてきた。
与えられた3時間が短く感じ、OBの方を含め議論したのは非常に有意義に感じ、一つに纏めるという事が如何に難しいかを認識させられた。
時間ギリギリになりながらも意見が纏まり、更に、他の班からの質疑応答の為に細かい防衛線を張って、いざ発表し論破できた。
班の仲間に感謝です。
防衛講和では、PKOハイチ国際平和協力についてスライドと実体験を講義して頂いた。
日本の自衛隊の活動が世界から評価され、必要とされている事を再認識させられた。
こういった活動はもっと国内でも評価されてもよいのではと思う。


4.[終わりに]

「命が下れば何処へでも行きます。命を掛けて守ります!!」
自衛隊の方々が言われた言葉が、私にとって今回の体験入隊の全てだった。
この言葉を聞けば、マスコミ報道や政治によって、振り回す事のできるものでは決してないとあらためて感じた。
また、現在の日本の状況を見てみると、文化、精神、伝統と日本の誇りを無くしていってる気がしてならない。
自衛隊は常日頃、規律と精神、肉体の訓練をし、我々、国民を守ってくれている。
平和維持活動や防衛は、歴史認識の相違や、さまざまな報道で国民の理解を得られてないように感じる。
それにはまず、我々、国民一人一人が意識改革をし、教育を変え、また、政治も変える必要があるのかもしれない。
命を掛けてくれてる自衛隊の立場の確立や、憲法を改正をし、誇り(愛国心)の持てる自衛隊と日本国にしていくのが、現代を生きる私達の役目だろうと思う。