2012年11月 岡山政経塾 体験入隊 特別例会
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◆藤井 美子(岡山政経塾 十期生)
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『今日に即応し、明日に備える』
1.はじめに
青い空はとても高く、空気はピンと張りつめていた。日本であって日本ではないような場所、日本原駐屯地の門をくぐる。ほど良い緊張感。女性の自衛隊員が迎えてくれた。2年越しの自衛隊合宿。いや、24年越しの自衛隊体験入隊と言ってもよい。この2日間がとても楽しみで首を長くして待っていた。私は、自衛隊合宿の目的を「日本の安全がどのように守られているか?現場で体感し、学び、実生活に自分ができることを生かす」と決めて迎えた。
2.「今日に即応し、明日に備える」
着隊後、迷彩服に着替え、基本教練を行う。整列をする、向きを変える、歩く。一人でも間違えると班が引き締まらない。個々の意識を高く、志し同じでなければ揃わない。難しい。学校を卒業して団体生活から、かけ離れていた私は基本中の基本で苦労をした。規律・協調性という言葉が重くのしかかる。
何度も歩く練習、向きを変える練習などを行い意識が一つにまとまってきた。その後、河合昇三等陸佐より、精神教育の講義を受けた。また、防衛問題についてのグループ討議では、事前課題4つについて熱い討論をし、2時間があっという間に過ぎた。国家や防衛のことなど、日常考えたこともなく、この合
宿がなければ興味も持たずに過ごしていたと思う。自衛隊・安全保障についてこれから学んでいきたいと思った。
『未来永劫の日本の安全のためには「今日に即応し、明日に備える」リアリティある陸自の実施』陸自は日本の最後の砦であると河合昇三等陸佐より話があった。いつ何時何があっても対応できるように陸自は今、そして未来に備えている。自分の生活もそうでなければならない。
3.経験を活かす
阪神大震災の経験を活かし、震災後、災害派遣品の装備品を新たに導入。電動チェーンソー、ゴムクッションの様なもので隙間を作るジャッキ、倒壊して人が入れない場所に入れるカメラなど沢山のものを見せて頂いた。阪神大震災時には何が必要か分からず苦労をしたが、東日本大震災では経験を活かし導入していたものが、大変役に立ったと聞いた。今回の震災でも、足りないものがいくつも出てきたとのこと。新しく装備品が増えていくのであろう。私は、装備品を使う機会が来ないよう強く願う。
4.終わりに
高校3年の時、自衛官になりたいと思っていた私は、24年を経て今回門をくぐることが出来ました。集団生活や仲間を思いやる気持ちを学びました。また自分の体力の無さを痛感。次回に向け、腕立て伏せは最低でも出来るようにして次回に備えます。
日本原駐屯地を出る際、雨が降っているにも関わらず、皆さんが何度も大きく手をふり、見えなくなるまで見送って頂き有難うございます。涙が出そうになるのを必死に堪えていました。最高のホスピタリティを感じました。この思いを返すのは、自衛隊のことを私達が学び、理解し、沢山の人に発信していくことだと思います。敬礼。
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