2013年11月 岡山政経塾 体験入隊 特別例会
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◆片山 準平(岡山政経塾 十二期生) 2013/11/24
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『自衛官としての覚悟』
・国家とは、国益とは、国家安全保障とは
まず、この度の自衛隊生活体験入隊に際し事前課題が与えられた。私の考えた答えは以下のとおりである。
1、あなたが考える日本の国益、国家目的について簡潔に述べてください。
@日本国の永続(皇族の存続)。
A日本国民の幸福、安全、繁栄、平和などの維持・存続。
2、あなたが考えた国家目的に鑑み、日本の国家目標を述べてください。
@日本の君主であり、象徴である天皇。天皇を皇族から永続的に輩出し続けることが、日本国の永続に繋がる。この皇族を途絶えることなく維持していくために、皇室典範を時代に応じて改定していくことが必要であると考える。
A国民生活水準の向上、戦争・テロからの防衛、国民の安全の確保、世界的な経済大国としての地位・影響力の向上、国内外での経済活動の活性化、少子高齢化対策、など。
3、10年後における世界のパワーバランスを考察し、日本への脅威について述べてください。
今後10年程度では世界のパワーバランスに大きな変化はないのではないかと考える。脅威で言えば、中国の海洋進出問題。北朝鮮の核・ミサイル問題。サイバーテロ。自然災害。
4、脅威に基づき、日本の安全保障戦略、特に防衛が担う役割について述べてください。
憲法9条の改定。自衛隊の国防軍化。サイバーテロ対策。自然災害が起きた際の対応、訓練。
初日の精神教育でのGP討論で2グループに分かれこの課題について議論した。人それぞれ意見や考え方が違うとは分かっているものの、様々な意見が多く出され非常に有意義な議論を交わすことができたのではないだろうか。特にグループに混ざって一緒に議論を交わした自衛隊幹部の方の意見は我々の視点とは違い、自衛官としての視点で議論を交わしてくださった。国家とは、国防とは、国家安全保障とは。国防最前線の彼らと議論を交わす体験はなかなかできるものではなく、非常に真剣に、かつ深く考えておられ、大変多くの学びを得ることができた。
・基本教練、集団行動、時間厳守
基本教練では、気を付け、敬礼、回れ右など、自衛官としての行動規範を学んだ。集団行動が基本である以上、自分勝手な行動は許されない。一人の自分勝手な行動が他の人の迷惑となる。有事の際にはそれが命取りとなる。時間にしても同じである。たった1分の遅れでも、そこには生死がかかっていることもある。基本教練での迅速で正確な行動は、集団行動の基本となり、また時間厳守にも大いに関わる。基本ができていなければ全てに乱れが生じる。基本の大切さを改めて学んだ。
・戦車試乗、体力測定、懇親会
実際に戦車を目の当たりにしたのは人生初であった。デカい!!!!速い!!!!エンジン音!!!! その迫力に圧倒された。こんなものが世界のどこかで実際に走っていて、戦争・紛争が起こっているのか。そう考えると非常に怖くなった。正直、戦車をはじめ武器、大砲、戦車、戦闘機などを全く無くすことは不可能である。しかし、このようなものが実際に使われていることを考えると、武器の必要ない平和な世の中にしなければ、と思う。難しい。
体力測定は腕立て・腹筋。3000m走は天候不良のため中止。救われた。腕立ても腹筋も標準値。筋取れに励もう。
懇親会では現役自衛官の方々の生のお話を多く伺うことができ、自衛隊をより身近に感じることができた。ある隊員の方は「国民を守るために命をかける覚悟はできている。」とおっしゃっていた。またある隊員の方は「国民の命と家族の命、有事の際どちらを優先するか、正直答えは出せません」とおっしゃっていた。難しい。自分が自衛官だとしても非常に選択しがたい問題である。でも、少し安心した。この感情は表現の仕方が難しく、上手ではないが「あぁ、この人達も人間なんだ」と思え、グッと親近感が増した。ここに自衛官としての覚悟・苦悩・葛藤をみた。やっぱりみんな同じ人間だもの。
・最後に
たった2日ではありましたが、日本原駐屯地に体験入隊させていただき多くの学びを得ることができました。また、2日間共に生活し、自衛隊のことをより身近に感じることができました。この度の経験、学びを生かし、今後より一層精進してまいりたいと思います。ありがとうございました。
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