2013年11月 岡山政経塾 体験入隊 特別例会

 
◆坂本 裕貴(岡山政経塾 十二期生)   2013/11/20

『自衛隊体験入隊で得たもの』




はじめに

 私は今回の自衛隊生活体験入隊が不安で仕方ありませんでした。それは自衛隊の事を知らな過ぎたことによる恐怖でした。それでも自衛隊の方々と接する機会が楽しみでもありました。敷地内に入ると空気が変わり、自衛隊の凄さを初めて肌で感じました。


一日目
 基本教練からは迷彩服を貸していただき、基本となる動作の練習をしました。迷彩服を着ることで、さらに気持ちが引き締まりました。
 精神教育では日本と近隣の国々の現状やそれらの国々の脅威、実際にイラクに派遣された時のお話など、自分にとってとても有意義な時間であったと同時に日常に危機感を感じるようなお話でした。そして改めて自衛隊の方々の覚悟の強さを感じました。
 グループ討議では、討論に参加できていない自分がものすごく恥ずかしかったです。自分たちが毎日平和に生活できていることを無意識のうちに当たり前のように思っていて、国防という事に今まで真剣に向き合ったことがありませんでした。もっと当事者意識をもって日々生活していかないといけないと強く感じました。
 夜にあった自衛隊の方々との懇親会はとても楽しく、本当に気さくな方々ばかりでした。


二日目

  二日目は雨でした。体力測定の3000m走は中止になりましたが、雨の中での特科陣地占領見学や戦車試乗など、コンディションが悪い中でも隊員の方々は一切無駄のない動きで普段ものすごく訓練をされているのだなと改めて感じました。
 その後は資料館に行って展示品の見学でした。特に印象に残ったのは特攻隊の方々の手紙でした。死ぬことを「花が咲く日」と表現したものや、10数年の人生を振り返り両親に感謝を述べた最後に、「箱が届いたら、大した手柄はあげてないけど、泣かずに褒めてくださいね。」と書いてあるのを見て、無力感や怒りなど、色々な感情が出てきて訳が分からなくなりました。改めて戦争の悲惨さを感じました。


最後に

 今回気付いたこととして特に二つのことがあります。
 一つ目は、隊員の方々の気持ちの切り替えの早さです。自分はオンとオフの切り替えがあまり得意ではないので、自分にとってそこはとても勉強になりました。
 二つ目は、もっと自分たち自身でどうやって日本を守るか考えないといけないと思いました。自衛隊は「日本国防衛の最後の砦」と精神教育の時に伺いました。災害などにしても、何かあれば自衛隊に頼ろうとするのではなく、もっと人と人との繋がりを大事にして個人や自治体が自立すべきだと感じました。これが綺麗事で終わらないよう、自分でも少しずつできることからやっていきたいと思います。
 お世話になった隊員の皆さん、本当に有意義な二日間になりました。本当にありがとうございました。