岡山政経塾 研究科
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◆岡山政経塾10周年記念 シンポジゥム◆
〜 シンポジゥにて研究発表 〜
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2.研究発表
(3) 政治・選挙研究科
メンバー…宮瀬英治、中村徳秀、江草聡美、高梨直、西村公一、油田洋幸、
濱本大輔、吉田龍一、井上和宣、片山貴光、賀門俊裕、佐藤修一、
佐藤敏哉、中川真寿男、藤井美子、虫明雄基、義若智康、吉次翼
チームリーダー 油田 洋幸

私たちはこのような信念のもと、政治を研究して参りました。
各自の問題意識に基づき、何が問題で、どう変えれば良いのかの研鑽を重ねています。
(1) 発表
岡山政経塾 第2期生 新田 裕子
【借金時計】
日本の借金は1000兆円を超え、GDP比は200%を超え、世界NO1です。連帯保証人は、私たち国民と次の世代に生きる人たちです。
国会議員から「今の借金は、必要な借金だ」と言われました。確かに、道路や橋を造る、といった投資は必要です。
ローンで家を建てる、車を買うことと同じで、今後何年も、何十年先も継続して使える物を得るための借金だからです。だからと言って「全て必要な借金」というのは納得できません。
日本の財政が破綻したとき、「必要な借金を重ねた結果、国が破綻した」とでも政治家は言うのでしょうか。政治家の責任は重い。しかし、その政治家を選んでいるのは私たち自身ということを忘れてはいけません。
そこで私たちは、借金時計を作ることにしました。借金時計を見れば、1秒にどれだけの借金が増え(又は減り)、一人当たりの借金がひと目で解ります。
今、松阪市は市役所の玄関に借金時計を掲示し、浅口市・藤沢市・倉敷市が公式サイトでアップしていす。真の情報公開とは住民と行政・政治が情報を共有すること、借金時計は真の情報公開だと確信しています。
権利を主張するなら義務を果たすべき。私たちは、給付を求めるときは、負担も同時に提示しなくてはなりません。
この借金時計を見ることで、多くの人たちが負担と給付について考えることになれば、と思います。
友人たちは、「政治なんてよくわかんない」「選挙なんていかない」「100キロなんて絶対歩かない」と言います。
大学3年生の時に岡山政経塾に入塾し、政治についての意見を持つことができ、100キロを完歩することができました。
しかし、いささか女性として大切なものを忘れたように思います。それでも私は岡山政経塾を愛しています。
(2) 発表
岡山政経塾 第8期生 油田 洋幸
【決意表明】
政治の刷新を国民は望んでいます。
天下何人といえどもこれを歓迎しない者はいません。
古い政治を打破し、一大革新を為すべき国家的・国民的要求は日に日に大きくなり、財政的に見ても残された時間は僅かであります。
それ故に、いかなる政治家もこれを念頭に置き、決心と覚悟をもって、国民のために奔走することは当然であります。
もちろんこれまでの政治家においても、その考えがなかったとは言いません。
なぜなら、何れの内閣も、何れの市長も就任直後においては、施政の方針を声明し、政策を発表して、国民の前に政治の革新を誓っています。
しかし、それらの方針、政策は、ほとんど実行の跡を残さずに、一年も経てば内閣は崩壊し、我々国民の生活は選挙前と何も変わりません。
これは何故かといえば、総理大臣以下、地方議員に至るまで、全ての政治家に政治の改革を断行するだけの熱意もなければ、気魄もない、勇気もなければ真剣味もないからであって、
ただ、目の前のことを、その日、その時が良ければよい、今さえ良ければよい、という政治状態が数十年続いた結果が今日の現状を招いたのであります。
国政の改革、国策の樹立、未来ビジョンの策定、100年安心、これを唱えるのは極めて簡単ですが、これを行うことは中々困難です。
政治は迷走に迷走を重ね、選挙のたびに方針・政策は変わり、それによって、役人のモラルは低下し、現場の混乱、国民の疲弊は限界に達しています。
政治が迷走しています。なぜ政治が迷走するのでしょうか?
私はその答えを「政治に哲学がない」からと考えます。
「哲学がない」とはどういうことでしょうか?
松下幸之助流にいうと「政治家が人間観をもっていない」ということです。
岡山政経塾流にいうと「善く生きるということを深く考えていない」ということです。
それは、「幸福とは何か?」、「正義とは何か?」、「国家とは何か?」、「労働とは何か?」といった基本的な問い、即ち、「人間とは何か?」という問いに対する明確な答えを持っていないということです。
簡単に言うと、「人間が善く生きるとはどういうことか?」という基本的問いに、政治が答えられないから、どのような未来を描くべきかわからず、その時々の民意におもねる政治家が増えたのです。
あるのは権力欲のみで、基本的政策さえも一致していない政治家が同じ政党に所属する。政治の迷走は必然だったと言わざるを得ません。
このまま政治に失望していても政治が善くなるわけではありません。
ただ言えることは、民主主義国家の日本において、政治家に立候補するのも、政治家を決めるのも我々国民です。
即ち、日本の未来は、我々国民の意識と行動にかかっています。であるからこそ、私、油田洋幸はこの混迷する日本政界に一石を投じる決意を致しました。
小さな政府でも大きな政府でも、今の日本社会を覆う閉塞感は破れません。
政治と行政を突き動かす、「新しい哲学」が必要です。「新しい哲学」の構築のためには国民が、幸福、正義、その他、善く生きることについて、議論する必要があります。そのために、今の日本には古代ギリシャの哲人ソクラテスのように「幸福とは何か?」、「正義とは何か?」を正面から問う人間が求められています。
私は、「新しい哲学」構築のために人生を捧げ日本のソクラテスになろうと思います。そして、日本の物心一如の繁栄のための礎になろうと思います。
政治家を変えれば、政治が変わります。政治が変われば街が変わり、暮らしが変わります。政治家は、私たちが一歩踏み出す勇気を持てば、変えることができます。
油田洋幸・29歳。今、熱く燃えています。民主主義の原点に立ち、ひるむことなく、驕ることなく、日本の未来に大きな夢を描いて挑戦します。
(3) 発表
岡山政経塾 第10期生 虫明雄基
【児童虐待ゼロ社会に向けて】
今年の5月、児童相談所が関与しても助けられなかったために、一人の少女の命が「児童虐待」によって絶たれた。
岡山県内の児童相談所における児童虐待の相談件数は、平成21年度1,021件、岡山県内の市町村における児童虐待相談件数1,119件。合わせて、2,140件もの児童虐待に関する相談があった。
教育では、文部科学省が発表した「不登校」「いじめ」「暴力行為」が不名誉な記録に輝いた。岡山の現状を聞いて、皆さんは5年、10年先の岡山に明るい未来を描けますか?今の子どもたちが大人になり、親になる時、自信を持って子育てが出来るでしょうか。私には、現状のままでは明るい未来が描けません。
岡山市の病院医師の話では、2〜3割の親が子どもに手をあげてしまう現状を報告しています。私たちは、見て見ぬふりをしてはいけません。子どもに手を上げたくて、自らが子どもを虐待すると思って、子どもを生む親はいません。不安な状態で子どもを生み、手を上げてしまう親は、誰かに救いを求めています。
いじめられたくて、学校に登校する子どもはいません。学校に行きたくても行けない子どもを作ってはいけません。教師への暴力も、理由があって行っているはずです。いきなり教師を殴る子どもがいるのなら、社会に自立出来る様にきちんとした教育を受けさせる。大人の義務であり責任でもあります。子どもも、いつか成長し大人になります。不適切な教育に気づかない大人は、子どもに不適切な教育を行ってしまう可能性が高くあり、今すぐにでも絶つ必要があるはずです。
児童福祉法第二条、国および地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。
教育基本法第十条、学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする。
教育・子育てを、家庭、地域住民、学校、行政等が一帯になり今の岡山の現状を打破しないといけません。
私は、政治という手段を用いて10年、20年後の未来の岡山市に、「子どもの笑顔が日本一溢れる街」となる様に目指す決意です。
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