2004年 直島特別例会
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◆江本 公一(岡山政経塾 三期生)
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直島例会について
7月10日、11日の直島例会は、私に取りましてたいへん有意義な例会となりましたことをまずご報告し感謝申し上げます。特に印象に残ったことは初日の家プロジェクト、そして2日間に渡る石井香川県議の豊島産廃問題の講演並びに現地視察でした。
初日の家プロジェクトでは百数十年の時を越え幕末、明治維新、そして日清、日露戦争、大東亜戦争とすべてのことを経験し知っている古き良き木造建築を残すべく、現代アートと共に直島にある姿を見たとき大変感動致しました。お互いがその価値を無くすることなくうまく調和している様子は、大量生産大量消費の時代から、古いものと新しいものが共に調和していくこれからの「物」に対する新たな考えを教えられた気が致しました。
そしてそれは同時に、物質的なものだけでなく精神的なもの、例えば「教育」「日本文化」「日本人の心」全ての物に対する共通するメッセージというか、哲学のようなものに私は感じました。
次に豊島産廃問題ですが、まず石井県議並びに豊島の住民、担当弁護団の永年のご労苦とご尽力に心から敬意を表しますと共に香川県知事並びに県庁の県民不在の行政に対して何とも言えない憤りを感じました。たった一人のMという犯罪者が、十数年に渡り不法投棄し続けれた最大の理由は、香川県とういう行政を味方につけたからです。行政、並びに役人というものは許可にしても予算にしても一度付くまでは中々たいへんですが、一度付いてしまえば今度はそれを止める、もしくは打ち切るにはそれ相当の理由が必要となり、現場の状況、住民の考えや願いとは関係なく、中々中止できない傾向にあります。その行政の体質とつまらぬ役人のプライドが、住民不在の行政を産み、そしてその結果元の自然を取り戻すのに莫大な時間と費用が必要となるこの度のような悲惨な結果生まれるのです。
私は、石井県議の経験談聞き、現地視察をして石井県議の行政に対する怒りや思い、そして住民と共に立ち上がったその時と、今も変わらない熱い想いをお持ちの石井県議に感銘を受けました。口先だけでよく「市民の側に立った」「皆様方の代表として」と言いますが、石井県議は本当の意味での住民の代表であり代弁者だけにお話に迫力があり、説得力がありました。私も政治家を志す一人の塾生として大いに考えさせられるものがありました。そして、行政の間違いを正すことが出来るの住民が結集した力で押し上げた政治家だけなのだと改めて思い知らされまいた。
他にも福武幹事の寛大なはからいでオープン前の新美術館の見学、夜の懇親会など様々なことがこの度の直島例会であり、有意義な時を過ごすことが出来ました。最後に、直島例会を計画並びに準備頂いた関係各位の皆様に深く感謝し、私の直島レポートとさせて頂きます。
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