2005年 直島特別例会

 
◆金関 圭子(岡山政経塾 四期生)

直島合宿レポート


予想とおり、海を渡ったら別の世界が待っていた。
前日までの期日に追われた日常はそこにはなかった。

右も左も、上も下もアートだった。
 建築もモダンアートも圧巻だった。短い時間で作品を「理解」する能力は残念ながら、DNAとして伝授されていないようである。しかし、タレルのアートの中に仲間の姿を見たとき、心から感じることがあった。思わず「ちょっとそのままそこにいてください!」とお願いした訳は・・・。結局「人」なのだと。人そのものがそこに存在して初めて美しいと。そして、それは景色と空気と感性とのバランスで、いかようにも私に伝えてくれるものがある。
 暗い闇で徐々に研ぎ澄まされていく肌の感触、聴覚、視覚・・・。自分の心の声を最後にいつ聞いただろうか?
 今、なぜここにいる?
 何が好き? 本当に大切なものは何?
 どこに向かっている?
 そして終止符を打つまでの間、どう生きたい?
 
あるいは、日常はアートかも・・・
 数々の非日常的なアートは、もしかして日常にも存在するかもしれない。四季の移り変わる景色、青い空、空気、そこに仲間がいる、「人」がいる。そして心に響く感性を享受できる。
 何千年の歴史の中で、同じ年月を共有できる稀有な縁。人として生まれた以上、個として生きる大切さとともに、「人」としてこの豊かな奇跡を美しい姿で伝える責任があると今、切実に思う。

政経塾の出会いに心から感謝
 お忙しい時間を割いて来てくださった講師の先生方、幹事の皆様、小山事務局長、先輩方、同期の仲間たち、同じ時間を過ごすことができ、本当に感謝です。
一平さん、イルカジャンプは感動的でした!


「2週間以内にレポート提出!!!」
 下船間際の事務局長のお言葉!さすがです。ありがとうございます。リハビリが不要なように、しっかり日常の世界に戻してから下船させてくださった。

そして、期日に追われる日常がまた始まった。
でも、直島は絶対に忘れない。