2005年 直島特別例会

 
◆花房 文彦(岡山政経塾 四期生)

直島・豊島レポート



 直島には今回初めて行かせていただきました。
以前から海辺に行くことは、大好きでした。波の音を聞いていると、嫌な事を全部忘れられる様な気がしていたからです。直島の波の音も心地良く感じ、久しぶりに訪れた海辺は私の心を穏やかにしてくれたように感じました。

 現代アートは、私にはよくわからなかったけど、直島にある景色を作品の中に取り入れているものには、心が惹かれました。モネには、ただ圧倒されました。モネ室の外から「睡蓮の池」を見るとその部屋の入り口が額縁になっているように感じました。家プロジェクトの中では神社が一番印象に残っています。シンプルなのに荘厳さを強く感じました。また寺だった建物の中で真っ暗の中に座らされていると「あの世」はこんな感じなのかなあと思いました。

 石井香川県議のお話で心に残った事は、完全に安心できる廃棄物の処理方法がないということ。世の中に「バレルまで、そのまま」という雰囲気がある限り、気づかぬうちに日本中が汚染されているかもしれないと思うと恐ろしいです。
「ゴミは手におえないもの」という言葉に本当に不安を感じました。

 福武幹事のお話で心に残った事は「宗教価値観を超える価値観」というお言葉でした。スケールの大きさを感じました。「歴史を大事にする。」「良く生きる。」という言葉も忘れられない言葉です。また「自分の拠り所、ベース、しっかりした土台をどこに置くのか?」
という問いにどう答えればいいのか?早く固めたいと思います。

 加藤代議士のお話で心に残った事は「日本のあり方論」という言葉でした。また「日本は明治維新のとき何かを捨てた。」という言葉も気になりました。なにを捨てたのだろう?
それを捨てなかったら今の日本は違っていたのだろうか?

 村尾教授は、直島の暑さ以上に熱く語っていただきそれだけで感動しました。
「本当に闘わなければならない相手は、あきらめている普通の人々、善意の普通の人々」という言葉が心に残りました。また、お帰りになられる直前に残してくださった「川をさかのぼり、海を渡れ。」と言うお言葉も今後大切に心に残しておきたいと思います。

 豊島に行くのも今回初めてでした。
豊島で石井県議からお聞きした話の中で一番心に残った事は、現在行われている産廃処理が公共事業であるということ。不法投棄した人はもちろん儲かって、それを処理する人も儲かるそうで・・・・・・悲しい思いで、いっぱいになりました。
「誰かが何とかしてくれることは絶対ない。」
「自分で真剣に考え、自分の問題として一人一人行動する。」というお言葉も大切にします。

 あっという間の二日間でした。
この二日間でわかったことは、自分の目で見る事が大切、そこへ行くことが大切ということだけかもしれません。

 最後に
直島には、その島を、世界を驚かせるようなすばらしい島にした人がいました。
豊島には、その島を、ゴミでつぶそうとした人がいたそうです。
どちらも人間がしたことです。
私も「良く生きる。」ことを意識して生きます。

 最後の最後に
一番忘れられないことは、真夜中に入った露天ジャグジーが気持ちよかったことです。

2005.8.6 no more hirosima