2005年 直島特別例会

 
◆久宗  正(岡山政経塾 四期生)

直島特別例会レポート




期待以上の感動を与えられた二日間がこんな身近な所に有った事を知り、あらためて政経塾に入塾出来た事を感謝いたします。

・ 直島アートと福武幹事

私も建築を仕事としている関係で安藤忠雄先生の作品が観られる事に期待して直島上陸したのですが、余りの壮大さに期待どころか驚きを感じ感銘いたしました。建物だけでなく島全体がアートとなり島の自然との共生が図られていて地上に見える部分より地下に埋もれている部分のほうが多く、島の景観をとても大切に配慮されながらの大胆なデザインと斬新さにただただ感動の連続でした。
また内外に点在する作品もどれとて考えさせられるアートばかりで、一度や二度ではとても理解出来るものは有りませんでしたが、機会があればもう一度時間をかけて観て回りたいと思いました。
島の反対側に点在する「家プロジェクト」での散策も島の街並みの景観と歴史をふまえたなかで共存するアートと建築。
「南寺」の窓の無い真っ黒な外観のお寺に入ると、内部も入り口からすぐに暗闇となり通路も壁伝いでないと歩けないほどです。中に入っての暗闇での数分間は目を開けていても何も見えない状態で座禅を組んでいると同じ体験が出来たと思う。
「護王神社」では本殿から地下の石室に光のみが通過する事ができるガラスの階段に感銘。地面で閉ざされた地上と地階を光と神のみが通過できると聞かされた時には設計者の神秘さと柔軟な発想に、歴史と建築とアートの共生を再認識させられた。
福武幹事のいつも言われている「歴史を大事にし在る物を生かして新しいものを造る」がこの直島で長年かけて実行されている事に感銘しました。
有言実行する事で人は附いてくる者だを実行されている所を習い実践したい。

・ 石井県議と豊島

豊島問題を公演で聞き実際に現場を見させて頂いて考えさせられるのが「矛盾」である。
何故これほどの問題になるまでゴミの持込を阻止できなかったか。
何故利益を得た業者が居るのに国の税金で処理しなくてはならないか。
何故20年間もかからないと問題解決しないのか。時間と費用の無駄。
豊島の自治体の皆様の行動には感心しました。今国民に一番不足している部分ではないでしょうか。
国のやる事を批判ばかりして、自分たちは何もしないでどうせ変わらないと諦めていたのでは余にもむなしすぎる。
一人一人の自覚と地域の団結で自分たちの町を大切にする事で国全体を良くしていかないと何も変わらない。

・ 村尾教授

少子高齢化人口減の日本、財政タイタニックの国政等を数字を元に公演された事は説得力があり見習う所が多かった。仕事でも数字を元に話を進めると、結果が明確で反省や対策の時に具体的になり抽象論で終わらないので説得力もあるので是非活用したい。

この二日間の研修で学んだ事はまさしく岡山政経塾で学んでいる「地域から日本を変える」「地域から日本を良くしていく」の実行版その物でした。
百聞は一見にしかずで自分の目で確認できた事を元に研鑚いたします。
幹事・講師・事務局・塾生の皆様有り難う御座いました。
是非もう一度時間を造ってでも直島を訪れたいと思います。