2007年 直島特別例会
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◆横道由記子(岡山政経塾 六期生)
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直島合宿レポート
自分のこととして生きる
直島・豊島で過ごした二日間、様々な体験を通して私に響いてきたのは、
「問題を自分のこととして腹に落とした時、はじめて結果を生み出す。」ということだった。
今回、参加前から楽しみにしていた家プロジェクトを合宿のスタートに体験することができた。風情のある町並みの中にピリリと効いたアート。絶妙なバランスでお互いを輝かせている様に私は子供のように興奮し、好奇心でいっぱいになっていた。一つの方向から見るのでなく、違う視点・発想から見ることのパワーを体で感じた。
午後の講演では、小さな町のやり場のない憤り、怒り、諦め、そして厳しい現実に正直目を覆いたくなった。無力感を改めて感じてしまう。
しかし、直島、越後妻有、豊島 から学んだのは、小さな人間の力だった。自分の周りの幸せのために人と人とがぶつかりあうことで生まれるエネルギー。自分達で解決しようとする力や想いが、やがてたくさんの人を巻き込んで動かしていく。
また、人を動かし続けるためには強い想いと同時に、用意周到に事実や背景を把握し、成果を出す必要があるという面を知ることもできた。
二日目豊島を訪れて驚いたのは、島の人たちから伝わる感謝の気持ちだった。
人と人とが関わりあい、動き続ける秘訣はここにあったのだ。
どんなに大きく見える問題も、その中に参加し落とし込んで考えた時、自分の問題となる。自分の問題となって初めて人は力を発揮し、解決に向かって動くことができる。そんな小さな成果が集まることで大きな問題の解決に繋がる。
合宿中、見学や講演、議論、仲間や先輩と何気なく話す中にも、そんなメッセージを感じ続けた。
子供達が生き生きと輝ける未来に繋いでいくのは、他の誰でもない自分であることを全身で体験した二日間だった。
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