2008年 直島特別例会
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◆難波 宏行(岡山政経塾 七期生)
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犬島、直島、豊島合宿レポート
直島合宿 〜瀬戸内海の島々〜
@ はじめには
私は岡山に住んでいながら、物心ついてから瀬戸内の島へ足を踏み入れたことはなかった。漁師町だの、無人島だの勝手な想像でしかそれらの島々を見てはいなかった。今回の合宿は私の価値観を大きく動かすものであった。
A 大きなレンガ煙突の犬島
銅の精練所として栄えた犬島。ここに3000人もの労働者がいたとゆう。とても信じがたいが精錬所の工場跡、煙突群がその繁栄ぶりを物語っている。その産業遺産、大学と連携した環境の研究、自然エネルギーを利用した建築物、アート、これらの融合が一つになった素晴らしい空間であった。
B 芸術の直島
圧倒的な文化の融合であった。ベネッセハウスのホテル兼美術館、地中美術館、外を歩けばアートの数々、家プロジェクト、本当に驚いた。島の人々も家の前を暖簾で飾り直島のアピールに一役買っている。外国人が多いのにも目を引いた。まさに文化交流の場が実現していた。
C 福武幹事 講演
A、Bで体感してきた事を、現実化してきた福武幹事の講演。言葉に重みと力強さがある。
・広く対極的に考え自分の役割を見つける(プロセス大事)人の考えの鵜呑みはダメ
・夢を形にする公式がある(答えは福武幹事が知っている)
・売上⇒お客様の満足の対価、自分自身のメッセージを作品化する事
・本の読み方、座右の書を探すことを心がける。
・我々には将来の子供たちへの責任がある。問題点を避けてはならない
など、心に響くメッセージがたくさんあった。言われてみたら当り前のことなのだが、言葉として簡潔に発せられると心に響く。福武幹事の人柄もそうさせる一つの要因であろう。
D 村田教授 講演
今年2月政経塾で初めて拝聴したのも田村教授の「憲法」だった。今回も教授独特の世界観で日米関係について論破していく様は、聞いていても爽快だった。アメリカには様々な問題があることも分かった。人種、性別、宗教、格差社会、各分野の組織団体、あらゆる要素を取り入れて考える次回の大統領選挙、それに振り回される日本。将来に主体性を持った日本の政治家が、アメリカや世界の国々対し対等に権利を主張し合う、果たして何人いるのであろう。
E 産業廃棄物=豊島
石井先生の話、現場で問題に立ち向かった様子が私の脳裏に映像として映し出されるほど、酷く残酷な問題であったことがわかった。ゴミをめぐる問題は消費が続けられる経済発展の過程には必ず発生するものである。個人の倫理の問題、法の隙間、行政の癒着や堕落、責任の不在、重大な事件に対してあまりにも軽い刑(後手の法整備)など、世の中の腐敗が一度に拝めました。豊島の人々が困っている。誰も助けない。島民が動かないと何も解決していかない。私は疑問に思う。島民(香川県民)の代表で選ばれた県会議員や国会議員は何をしているのか?何が正義で何が悪なのか?加害者である産廃業者はのうのうと島外で暮らし、島民は産廃と一緒に暮らす。パンフレットをもらった「豊島廃棄物等処理事業」まるで香川県が率先して環境への取り組みを500億かけて行っています、と言わんばかりだ。誰の不手際でこのような事態になったのか。お金での解決ではない。やはり責任の不在である。
F おわりに
とても刺激的な2日間を過ごしました。このレポートでは書ききれないほどの内容だった。これから分科会に分かれ、卒塾論文に取り掛かる。直島合宿を弾みに頑張っていきたい。
このような機会を与えていた、岡山政経塾、福武幹事、関係者の方々に感謝です。
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