2008年 直島特別例会

 
◆端山 英嗣(岡山政経塾 七期生)
犬島、直島、豊島合宿レポート
  犬島・直島・豊島特別例会



 合宿に参加する前
 アート?なんて興味がなく、わけがわからなくて芸術に触れたといえば中学校の美術の授業のだけだった。私には必要も無いと思っていた。

 犬島・直島
 犬島に行って私が感じたのは驚きだった。懐かしく秘密基地のようだった。かっこいい。約百年前に使われていた銅の精錬所の跡地に作られた美術館。現在の水島の三菱自工が百年後に美術館になっているようなものだろうか。
 直島の地中美術館に行って二つの作品が印象に残っている。壁だと見えていた作品に階段を上り近づいていくと、なんと中に入れる。自分の目で見えているものがすべてではない。自分が壁だと思えば壁になるし、足を踏み入れてみればスペースを感じられた。もう一つは空をキャンパスにしている作品。これにも驚いた。季節時間で見える作品が変化するという。これを考えた人はすごいと思った。ただ天井を空けているだけだともとれたが、アートとして表現することがすごい。普段空を見上げるなんてことはしない。私は美術館=絵が飾ってあるというイメージしかなかった。発想の転換とはこういうことだろうか。

 メッセージ
 福武幹事が講演でおっしゃっていた。問題が多くあるということはやるべき事が多くあるという事。なんでも前向きに考えてやるべき事をしていかなければならない。問題から逃げていては何も進まない。毎日それの葛藤だ。人生とは自身のメッセージを作品化する。今の私はメッセージがない。人生のメッセージ(目的)を確立したい。

 豊島
 石井さんのお話を聞くまでは豊島で産業廃棄物を不法処理していて島民が裁判を起こし処理し始めた。という流れしかしらなかった。現場へ行き被害者の一人である石井さんのお話を聞いて壮絶な戦いだったんだということを知った。加害者のたった一人の人間がそこまでやるかというほど次から次へ己の欲のために島の外から産業廃棄物を持ち込み正しい処理を行わず、金儲けをしていた。そんな悪知恵と体力を少しでも良い方向をみて行っていればこんな事件は起きなかっただろう。そんな加害者と三十年以上戦ってきた豊島の島民の方々のパワーに感動しました。

 特別例会を終えて
 自分では行こうと思わなかった犬島・直島・豊島に行ってよかった。知らないことを知り、話を聞くという貴重な経験が出来ました。今回例会担当者として行ったが力不足で皆様に助けてもらいました。厳しいことも言って頂き、今後、分科会中心となりますが政経塾での活動や生活でまだ何か出来ないか、他には何かやり方はないかなど一つのことに対して固執した見解だけでなく、広い視野で見られるよう努力していきたい。

                 岡山政経塾 7期生 端山英嗣