2009年 直島特別例会
|
|
◆荻野 朗(岡山政経塾 七期生)
|
ベネッセアートサイト直島合宿レポート 2009年7月11・12日 犬島直島豊島特別例会レポート
昨年も参加させていただいた犬島直島豊島特別例会に、再度参加させていただいた。
新たな気づきを求めるとともに、自分自身の1年間の変化と成長を確認することが目的だ。
福武幹事のご講演に関して
ベネッセの社員である私は、20年以上の間、福武幹事のお話を拝聴する機会に恵まれている。
しかし、今回の講演は、今までに拝聴したどのお話とも異なっていた。 正直、驚きの内容だった。
福武幹事に、ここまで本音でお話いただけたことに、感謝の気持ちでいっぱいである。
「皆、凡人である。生活スタイルが大切。悩まず考える。愚直な努力。時代の方向に勇気を持って行動してとことん合わせる。自分自身を強くする。」
私が実行していないメッセージがばしばしと伝わった。
考え、実践あるのみだ。
犬島・直島の現代アートに関して
昨年、この例会に参加するまでは、正直言って現代アートへの関心は皆無だった。結果として、昨年のレポートには、「何か良い感じ。」とだけ記載している。1年間、現代アートに触れる機会を意識的に作った。
4月に、今の直島をプロデュースされた元ベネッセ社員の秋元氏(現:金沢21世紀美術館館長)の講演を聞く機会に恵まれた。私は、元来、図々しい性格なので、演台を降りられた氏に、以下の質問をしてみた。
「アートと技術の違いは何ですか?」
氏の回答は、アートは哲学的なものであり、人間として一番進化した姿である。技術はその名の通り、テクノロジィである。だから、アートは、その物よりもそこに込められる理念が大切である。
例えば、「製鉄現場」の光景は美しい。でも、鉄を作るだけなら美しいけれどアートではない。その光景を何かの目的を持って見せたいならアートになる。
私が、氏の上記の言葉をすべて理解できたとは言えないが、アートは漫然と見る物ではなく、そのアートが何をうったえているか?を考えて見るべきだと理解した。
今回、犬島・直島のそれぞれのアートが何をうったえているか?を自分で問いかけながら見学してみた。確かに、昨年とは、全く異なる見方ができたと思う。
犬島・直島のアートは、見るその時々によって姿を変える。何度でも訪れてみたい場所である。
環境に関して
改めて見ても、豊島の産廃現場および石井元県議の体験・実践にもとづくお話は、衝撃だった。
私が、当事者だったら、何をしたか?できたか?と考えながら、現場を見て、説明を聞いた。私が島民であったとしても、県庁職員であったとしても、恐らく、何もできなかったと思う。
今、私は何をすべきなのか? 私の今年のテーマは理論よりも実践である。
先日、小学校のPTA活動の一環として環境講演を聞いた。「捨てればゴミ、分ければ資源。」このことを痛感した。
今年2月から、岡山市はゴミ収集を有料化した。賛否はあるが、私は、「ゴミの量が減少している=分別されている」という現実が素晴らしいと思う。当然ながら、我が家のゴミの量も3分の1以下に減少している。3分の2以上は資源として再利用されているはずである。
先月から、家内が中心となり、町内の子供会での廃品回収を開始した。膨大な準備や交渉をして、町内の方々に協力いただき、回収して得たお金は3000円強。もちろん、目的はお金ではなく環境、そして子供達の教育である。捨てればゴミ・分別すれば資源。できることをできる範囲からとなるが、今の私の活動範囲である町内会で実践していきたい。
最後に
来年は、いよいよ、「瀬戸内国際芸術祭」が始まる。来年のこの例会はさらに充実した内容となると思われる。
許されるならば、ぜひ、来年もこの例会に参加させていただきたいと心底思う。
素晴らしい機会を提供いただいた小山事務局長、ご講演いただいた福武幹事・石井元県議、ご準備いただいた6期生の西美さん、7期生の藤井さん、8期生例会担当の森田さん・吉田さん・渡辺さん、本当にありがとうございました。
|
  |
 |
|