2013年 直島特別例会
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◆入野 清子(岡山政経塾 十二期生)
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岡山政経塾 直島特別例会レポート 平成25年7月13日
『直島で起きた心の変化』
「アートとは何か?」「その定義とは?」
これが、直島合宿前に頂いた質問でした。
私は、今まで「アートとは何か?」について考えたこともなく、改めて考えてみても答えもでず「本当にその定義が必要なのか?」という思いのまま合宿当日となりました。
1:直島到着
島でありながら観光地であること、整備されたフェリー乗り場や人の多さに驚かされました。
そして、照りつく日差しの中で皆が楽しそうにしていること。
この場所で、何を感じ、何を学べるのか・・・。
学びの場でありながらも、楽しみに心躍るものがありました。
2:地中美術館
永久保存を目的とし、地中に(埋まった)作られた美術館。
あらゆる場所で自然光を利用する仕掛け、そして入口から既に計算された建物。
その中で私が、どうしても見たかった「クロード・モネの睡蓮シリーズ」。
部屋への入口さえもアート。正面に見える絵をキャンパスとして見える仕掛けがほどこされていました。人によりどの絵に共感するかは違っていても、その魅力は想像以上でした。やはり、自分の目で見る事の大切さを思い知らされる物でした。
いくつもの展示物がある中、もう一つ「ジェームズ・タレル」の光その物を利用した作品(視覚効果を最大限に活用された作品)にも心惹かれ引き寄せされ、そして不思議な感じを受けるものでした。
どうしたら、こんな発想が出できて形に出来るのか、芸術家と呼ばれる人々の感覚は自分には無い何か特別な物でありながらも、見る相手を選ばず引き寄せる力がそこには存在しました。
3:ヴィジュアル・シンキング・ストラテジー(VTS)
地中美術館で感じた事は、森先生によるヴィジュアル・シンキング・ストラテジー(VTS)の講義でより一層魅力を増しました。人による感じ方の違い、それをシェアし作者の意図を理解する、自分とは違う人の感覚を理解する。この講義は私の固定概念を見直すきっかけとなったと言えます。アートをいう物を通してだから学べた技法かもしれませんが、ここで学んだ技法は日常においても利用できることは沢山想定されます。
何かを見て、人と意見を交換する大事さ、そしてそれを、否定せずに受け入れる力、日常で自分自身が行っている癖や行動、概念を見直していく。
簡単でありながらも容易にできる事でありません。
その重要性を感じた事、これが今回の合宿での最も大きな学びです。
4:最後に
今回、私は2日間の合宿の1日目のみの参加となりましたが、たった1日の中で、島ですれ違う方々との挨拶や会話、同期との語りやアートを通しての学び等、貴重な時間を過ごしました。
しかし、残念ながら未だにアートの定義が確固たる物として確立はできてはいません。
ただ、感じるだけではない事、その奥深さは私にとって、もっと時間をかけて定義していきたいテーマとなりました。
自ら足を運び、自ら感じ、参加前に思っていた「アートとは何か?」「その定義とは?」を、自分なりに模索していきたいと思っています。
合宿前とは、その興味や必要性が大きく変わってきた事が私の学びであり、心の変化となりました。
最後に、この合宿を企画してくださった岡山政経塾の関係者の方、そして、休日を返上してご支援下さった西美さんにお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
再び直島を訪れ、自分なりのアートの見方や定義を模索していきます。
以上
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