2003年 直島特別例会
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◆河本 直子(岡山政経塾 二期生)
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岡山政経塾 直島特別例会レポート
今回,特別例会ということで,直島合宿に参加させていただいた。個人的には7月半ばというと仕事やら試験勉強やらで大変忙しい時期なのであるが,これだけは絶対に参加する!という強い意気込みで参加させてもらった。(なので両親にはなかなか言い出せず前日になって「泊まりがけで直島に行ってくる」と言うはめになった)
しかしながら,仕事の都合で一日目の途中から岡山に戻らねばならず,厳しいスケジュールであった。そんななか,私にとって一番楽しみにしていたのは安藤忠雄氏の講演である。ちゃんと兵庫県立美術館に行き下調べもしたので,堂々と一番前の席に座っていると「都合により30分遅れます」とのこと。がーん。超ハードスケジュールの私にとって,これは大変つらい。ぎりぎりのスケジュールのため,途中で抜けなくてはならなくなってしまった。そのため,一番後ろの席へと移動。がっくり。一番後ろから,くいいるように安藤氏を見つめつつ,講演を聞いた。安藤氏は想像していたより普通のおじさんで,しかも関西弁の効果も相まって,大変気さくな印象を受けた。時折ユーモアを交えながらの講演は,1時間があっというまにすぎてしまい,後ろ髪をひかれつつ会場を後にした。安藤氏の言われた「今の人は知識はあるが判断力がない」という言葉は,まさにいまの教育の大切な点を述べられており,子どもの教育にたずさわる者として,しっかり心にとめておかねばと思った。「自分で考え,自分で実行する」子どもを育てていこう,と強く思った次第である。
午後は岡山で仕事をして,夜9時過ぎにまた直島へ戻ってきた。大きなパオの中で,それぞれ討論が行われていたが,非常に疲れていた私は,たいして飲んでもないのにぼーっとして,せっかく帰ってきても意味があったのかなかったのかよくわからない状態であった。ただ初めてのパオはなかなか居心地もよく,お風呂も気持ちよかったのでなんだか普通に泊まりに来た人のように過ごしてしまった。
さて,次の日は朝からおいしい朝ご飯を食べ,分科会に分かれての討論だ。松下政経塾や岡山政経塾一期生の方々も交えて,教育について様々な議論をすることができた。話としてはあんまりまとまらなかったのだが,これからどんなことを考えていくか,なんとなく方向性が見えたように思う。「よく生きる」ために,教育は何をすべきか,そんな視点から考えたい。また,自分の考えの至らない点や考えの浅いところを指摘してくれる人がいるということに大変ありがたく感じた。とても有意義な討論ができなんだか昨日の疲れがちょっとなくなった気がした。
午後は雨の中,豊島の産廃処分場見学に行った。豊島については,新聞やテレビのニュースで知っている程度だったのだが,実際訪れる機会を作っていただき,豊島について関心がもてた。多くの資料もいただいたので,しっかり読みたいと思う。私の場合,動機付けがないと勉強しないタイプなので,今回のようにあまり興味のなかったことでも実際に行ってみるとすごく興味を引かれ,豊島について知りたいと思えるようになったことは大変よかったと思う。
あっという間の二日間であったが,政経塾に入っていなければ経験できなかったであろうことばかりで,本当に感謝している。ただ仕事の都合で途中ぬけてしまい,福武幹事の話・石井県議の話が聞けなかったことが大変残念であった。そのことを差し引いても,やっぱり合宿に参加してよかった,とつくづく感じる直島合宿であった。
直島合宿,お世話になりありがとうございました。(おわり)
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