2003年 直島特別例会

 
◆新田 祐子(岡山政経塾 二期生)

「直島という芸術を見た」


 私は一生で一番幸せな二日間をすごした。目の前で起きていること全てが信じられなかった。それが今のストレートな感想だ。
 私はプログラムを見たときから楽しみにしていたのだが、実際にそれを体験してみると、想像以上だった。



 まず、一日目の美術館見学と家プロジェクトは衝撃だった。今まで見た美術とは全く違った。言葉では表現できないのだが、発想の大胆さ全てがARTだった。
 学校の美術の時間に見た教科書に載っている有名な画家の作品のよさが理解できなかった私が直島の作品の半分以上に心から感動した。
 特に美術館の「三人のおしゃべりする人」、「グランド・アルマダ」、「シャーク・マサカ」の一角は私の感動のツボの全てがあった。何時間でも見ていたかった。
 「三人のおしゃべりする人」の左側の人(多分同世代の女性)とは、仲良くなれそうな気がした。みんなに「四人目になったら?」と言われまくった。



そして、安藤先生、福武先生、石井先生のお話を聞いた。
 私は今まで、文化、芸術、ということに目を向けたことはほとんどなかった。
しかしこの日、素晴らしい感動をくれた美術館見学と、安藤先生、福武先生のお話を聞いたことで考えが一変した。
 文化こそが物事の見方、考え方を変え、感性を磨く・・・・・・・なるほど!!!
と納得した。それはやらなくても生きていけるが、やらないとよりよい生き方はできない、ということ、と私は解釈した。
 確かに直島で得た感動は今まで無かった。ツボにはまった作品に吸い込まれそうになった。
 それを嬉しそうに話してくださる安藤先生、福武先生は少年の心を忘れていない、純粋な部分を持っているな、と強く感じた。
 私もできるだけ今の感性(少女、とまではいかないが・・・)を、社会に出ても、お母さんになっても、おばあちゃんになっても忘れたくない。そのためのひとつの手段として、芸術を味わう、ということが挙げられるのだなあと思った。
 「生きるからには人生を楽しみ尽くすぞ!!」と強く心に誓った。
 最後は石井亨香川県議のお話だった。いくらニュースや新聞で豊島の話を聞いてもピンとこなかった私の頭の中を石井先生のお話は90分で整理してくれた。やはり直接問題に携わっておられる方は熱いし、お話も分かりやすいな、と感じた。そのおかげで、翌日の豊島見学も充実したものになった。
 三人の講師の先生はそれぞれに職業は違うけど、何かに打ち込み、大きな成功を手にしているという共通点があった。今の私ではまだお話から得たこと全てを活かしきれないと思う。しかし、胸に焼きつく内容だったので、これから5年後、10年後とずっとずっと活かすチャンスがあるお話だった。そんな直島研修を体験できたことが本当に幸せだった。
 パオの宿泊も、きれいな海も、皆とお話したこと全てが素敵な思い出になった。ホントにありがとうございました。



[感想番外]
 男前小山さんから、福武会長と逢沢先生をジャグジー風呂に誘えという究極の指令が下ったから、アタックした。ルンルン気分で水着を着てジャグジー風呂に行った。二人とも来てくれなかった。さびしかった。
 閑谷学校の教訓をまたもや活かしきれなかった。課題が残った。