-活気溢れる商店街には理由があった-
岡田 康男 (岡山政経塾 18期生)
丸亀町商店街視察の前に比較対象として5月6日に坂出の商店街を含めた駅前の散策を行いました。

所謂、このシャッター街と揶揄される商店街の現状は、坂出だけでなく地元岡山や倉敷の商店街でも程度の差こそあれ、同じ状態に陥っていると言えます。

こちらは商店街の客を取り込むことで栄えているのかと思いきや、予想と反して客はまばらで、テナント募集のスペースが多く、飲食店も一か所しかありませんでした。飲食店でうどんを注文し、店員にイオンの近況を尋ねたところ、近い内に坂出のイオンは閉店をするとのことでした。
大型ショッピングモールの出店により商店街が寂れ、そのショッピングモールまでもが閉店するとなると、この坂出駅前周辺に住んでいる人達は、その後どうやって生活をしていくのでしょうか。
坂出市は香川県で3番目に人口の多い市です。人の往来の少なさだけが寂れた原因だとは思えません。この問題の解決策を高松丸亀町商店街視察により学びたいと思います。
2.本論
JR高松駅から歩く事10分強で、目的地の丸亀町商店街に到着しました。

その次に気付いたことはアーケード(天井)の高さです。



お店自体もルイヴィトン、ティファニー、コーチと言った一流ブランド店が広場を囲うように軒を連ねており、商店街というより大型のショッピングモールの中にいるような錯覚を受けます。

しかし商店街をショッピングモールのようにするためには大きな課題があります。ショッピングモールの場合はデベロッパーが土地全体を買い、建物全体の構図から考えて建てるので、どのようにでも店を配置することは可能ですが、商店街には複数人もの地主がいることが前提なので、1人の地主が反対をしただけでも計画が頓挫してしまいます。しかし古川理事長のお話しを聴くことで疑問点は全て解消しました。
3.結論
古川理事長のお話しによると、複数の地主が土地をまちづくり会社に60年間貸す定期借地権を結ぶことで、土地全体を一括管理するという方法を用いて、商店街を華やかなショッピングモールのようにしていたのです。



古川理事長曰く「自分が歳をとった時に住みたい町にしたい」との思いから、寂れた商店街を活気あふれる商店街へと変貌させました。ここには書ききれないほどのノウハウをご教授して頂きましたが、今も発展途上であると満足することない姿勢に感銘を受けました。この度は本当にありがとうございました。