2010年 直島特別例会

 
◆片山 準平(岡山政経塾 九期生)
松下政経塾・日本青年会議所・岡山政経塾  直島合同合宿レポート
  『直島特別例会での学び』



「はじめに」
 今回で3度目の直島上陸だった。1回目は15年ほど前に家族でのキャンプで、2回目は去年、当時の彼女と。そして今回岡山政経塾特別例会での上陸。毎回目的が違ったが、今回の直島は今までで一番多くの学びを得ることができ、感動し、輝いていた。直島特別例会の目的である「見る・聞く・体感する・考える力を身につける・発想の転換をする」を、考えず感じるままに味わえた2日間だった。


「講義・講演」
 まず直島文化村の笠原副社長より、「直島プロジェクト」についての説明。正直こんなに大規模なプロジェクトとは思ってもになかった。「なんか直島って芸術の島だよなー」程度にしか思っていなかった今までのイメージが、笠原副社長の説明によってどんどん肉付けされていき、「直島プロジェクト」についてもう全てを知った気にさえなった。まだまだこれからさらに肉付けされていくともしらずに…。
 次に清水教授による「21世紀社会と電気自動車」というテーマでのご講演。この講演でもっとも印象的であった一言。『国益よりも地球益を考える』。この言葉について自分なりに考えた。国益からどんどん掘り下げていくと最後は個人益にたどり着いた。個人の利益を追うのではなく、周りの人々のために、それが最終的には地球のためになるのでは。話が大変大雑把になってしまったが、「地域から日本を変える、岡山から日本を変える」にも十分通ずる言葉ではないかと思う。
 次に益田市の福原慎太郎市長による「益田市を一流の田舎まちに」というテーマでのご講演。「一流の田舎町」という発想は私の中にはない言葉だった。田舎は都会を目指すもの、という勝手な既成観念をみごとにひっくり返されたお言葉だった。田舎は田舎らしく、と言えば多少聞こえが悪いかも知れないが、私には「着飾ることはない。自分は自分らしさを磨き、自分は自分らしくあればよい。」と解釈できた。すぐに着飾ろうとし、格好つけようとする自分に、またガツンと響くお言葉をいただいた気持ちになった。
 翌日には村田晃嗣教授に政治や日本と世界の情勢についての講演。あっという間の90分。頭の中には「?」が山のように積み上げられていった。なぜ?どうして?次々と疑問が沸いてくるが、沸いてくるたびに解決できる講演内容。難しい話はなかなか理解できない自分の脳でも、次々と理解できてしまう話しの流れ。ただただ圧巻の90分間であった。


「現代アート」
 現代アートとは何か。それこそがまさに今回の特別例会のテーマ「見る・聞く・体感する・考える力を身につける・発想の転換をする」ではないだろうか。ベネッセハウス、家プロジェクト、地中美術館。全てで多くの学びを得ることができた。この学びが感覚的なものでうまく言葉にできない。自分のボキャブラリーのなさに残念な気持ちでいっぱいです。とにかくひとつの作品も、目で見、耳で聞き、肌で感じ、頭で感じ、統合し解釈し、そこから発想の転換。違った角度から見て聞き感じれば、また違った作品となる。感性が非常に研ぎ澄まされて、どんどんのめりこんでいった。もっともっと直島のことを知り、直島を味わいたくなった。


「最後に」
 この直島特別例会での体験は非常に多くの学びを得ることができました。このような体験をする機会を設けてくださった合宿関係者の皆様全員に感謝です。ありがとうございました。
 住まいが玉野なので直島まで非常に近いのですが、ここまで宝箱のような島だとは知りませんでした。直島は私の中で宝島になりました。また近々、わくわくしながら新たな宝探しに行きたいと思います。