2010年 直島特別例会
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◆片山 貴光(岡山政経塾 九期生)
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松下政経塾・日本青年会議所・岡山政経塾 直島合同合宿レポート
『直島特別例会での学び』
1. はじめに 私が直島を訪問するのは、今回で5回目の訪問でした。
ただ今回のように「見る・聞く・体感する。考える力を身につける。発想の転換をする」といった目的を持って、訪問するのは初めてのことであったので、今までとは違う新たな直島を発見できることを楽しみに参加させていただきました。
2. 多岐にわたる数々のご講演
慶応義塾大学 清水 浩教授のご講演は、限りのある石油燃料に変わるエネルギーとしての太陽光エネルギーの実用化とそのエネルギーを蓄えることの出来る、リチウムイオン電池や電気自動車の開発の背景をご説明していただきました。資源を持たない日本にとってこの分野の成功は世界へ技術大国「日本」として発信でき、自信をなくしつつある日本人のナショナルアイデンティティになることと思います。
益田市 福原慎太郎 市長のご講演は「益田市を一流の田舎まちに」というテーマでご講演をいただきました。「一流の田舎まちに」というのは福原市長の政策でもあります。指導者・政治家として持つべき要素として、共鳴を得られる「理念・哲学」が必要であること、「現場」で人・現実を知ること、やり切る「覚悟」が必要であることが大事であることを学びました。
同志社大学 村田晃嗣教授のご講演は、政治や世界情勢をとてもわかりやすくお話していただけました。現在、世界第2位の経済大国(GDP第2位)であった日本が、年内には中国に抜かれて第3位になり、2020年には、インドに抜かれ第4位に抜かれることが予想され、日本人の中の世界第2位というナショナルアイデンティティが失われることが心配であることや、100年に一度の経済危機よりも100年に一度の人材不足の方が日本の最大の危機で、世界に通じる人材も必要だが、地域の人材を育てることも必要で、「技術革新」、「人材」、「寛容性」の3つが揃っている地域が発展していくとお話していただきました。
3. 現代アートにふれて
ベネッセハウスミュージアム、地中美術館、家プロジェクトのアートにふれさせていただきました。今回、西美さんにご説明していただきながらの観覧でしたので、現代アートの奥深さや難しさを改めて感じました。作者の意図や作成過程を西美さんから説明を受けて、驚き・感心させられました。ただ直島訪問4回目までは、この作品はこんな意味を持っていたんだろうかとか、自分の感性で作品を感じとっていたことも、現代アートの楽しみ方としては間違いではありません。作品の持つ意味を話してくれない作者がいるともお話されていましたので、島に訪れる時の気分などで様々なアートに変わっていくことが、現代アートの面白さだと思います。今回、ジェームズ・タレルの作品は本当に驚かされましたし、楽しませていただきました。
4. まとめ
今回の「見る・聞く・体感する。考える力を身につける。発想の転換をする」という目的の中でも「発想の転換」ということに自分の中で変化があるように参加しましたが、
まだまだ固定観念にとらわれてしまう自分があることには間違いはありません。古臭い中にも発想の転換によって、あるものが活かされていく事もあるのだということを考えて行動して行きたいと思います。ありがとうございました。
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