2016年 直島特別例会レポート(直島・豊島)

初めて体感した現代アート

真鍋 智也 (岡山政経塾 15期生)

●はじめに
初めての直島、豊島、現代アート。はじめただからこそ、あえて合宿前にも本、ネットなどで情報を知らないようにして望みました。

●地中海美術館
安藤忠雄氏設計、建物全体が地中に埋め込まれている設計になっており、コンクリートか差し込む光が印象的な作りとなっていました。作品は、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリア、クロード・モネの3人の作品が展示されており、中でも私は、ジェームズ・タレルの作品に衝撃を受けました。「えっ!これが作品?」と声を上げてしまうほど、今まで自分の持っていた、芸術やアート作品のイメージがどれだけ型にはまっていたかを感じさせられました。ジェームズ・タレルの作品の中でも、オープンフィールドの衝撃が強く、最初は壁だと思っていたスクリーンの中に入ることができ、まるで宇宙空間の中を浮かんでいるような錯覚になりました。こんな作品を作る、発想ができる人間が現代にいるのかと感動しました。

●家プロジェクト
直島で300年の歴史を持つ集落、本村地区。古い家屋をアート空間に変えたプロジェクト。在る者を活かし、無いものを創るという福武さんの言葉を実感しました。印象的な作品は、ここでもジェームズ・タレル作品の「南寺」、光と闇、空間を操るジェームズ・タレルの思考にまたしても驚かされました。

●豊島問題
豊島の不法投棄問題について、こんな史上最悪の事件があったことを私は知らなかった。恥ずかしくなりましたが、知れてよかった。ミミズの養殖という意味の分からない計画を香川県が認め、人類史上最悪といわれる不法投棄に発展してしまった事件。不法投棄をしたものは罰金50万円で、香川県は謝罪をしただけ。それで700億円以上の税金が使われた。今も産業廃棄物の撤去を行っている。こんなことが実際に行われているのです。政治は信頼と責任の上のみに成り立つ。という言葉を改めて思い出しました。

●おわりに
こんなに見るものすべてに対して、考えさせられる体験をしたのは初めてでした。きっと、2回目、3回目もまったく違った発見が出来るのではないかと思います。また、何より15期の絆がさらに深まったのではないかと思いました。本当にいろんな事がありました。是非、来年も参加したいです。